眼科

当院眼科では,大学病院に求められる高度な医療を提供する一方で,一般的な眼科疾患並びにならびに救急医療にも対応しております。糖尿病,高血圧,動脈硬化など様々な全身疾患を伴う眼病変では,本院他科あるいは他病院との密接な連携の上で,個々の患者さんにとって最上の眼科診療が実現できるよう心懸けています。

外来診療は一般に,月曜日から金曜日まで,午前は初診ならびに再診を行い,午後は予約の患者さんを対象に各曜日に異なる専門外来から構成されます。詳細につきましては外来担当表をご覧ください。また,手術日は火・木曜日です。

診療部門からのごあいさつ

愛知医科大学眼科の特徴は眼球について幅広くかつ専門的な診療を行っている事でしょう。

1日,約120人の患者さんを外来診察しています。眼科の一般的な病気,すなわち角膜炎や結膜炎,白内障,眼のケガから,緑内障,糖尿病網膜症,黄斑の病気,網膜剥離,重い外傷など比較的厳重な管理を要する病気まで広く対応しています。最新の機器を使用して注意深い検査を行い正確な診断を行います。またどんな病気についても患者さんの不安を取り除けるよう,わかりやすい説明を心掛けています。各種の眼科手術は必要な病気に対し年間約1,600例を行っており,安全で正確な手術を行っています。

セカンドオピニオンのお求めについても歓迎いたします。眼についてお悩みや疑問がありましたらどうぞお気軽に眼科外来へお越しくださいますようご案内いたします。

主な対象疾患

角結膜疾患,白内障,糖尿病網膜症,加齢黄斑変性症,緑内障,網膜剥離,ブドウ膜炎,斜視,弱視,眼外傷

高度な専門医療

高度な医療

多焦点眼内レンズ

ヒトの水晶体に存在するピントの調節力は,白内障手術の際に使用される従来の単焦点眼内レンズには備わりません。そのため手術後も眼鏡による矯正が必要です。一方,多焦点眼内レンズは遠方と近方の2カ所にピントがあり,より良好な裸眼視力を得ることができるレンズです。多焦点眼内レンズをご希望される方は、名古屋市東区東桜にある愛知医科大学眼科クリニックMiRAIでの治療を勧めさせていただいております。

専門外来

網膜硝子体外来

網膜剥離や糖尿病網膜症,網膜静脈閉塞症,増殖硝子体網膜症などの重症疾患に対し,蛍光眼底造影検査,光干渉断層計,光干渉断層血管撮影を用いて,診断・治療法の決定を行なっています。
治療法には硝子体内注射,レーザー治療,硝子体手術などがあり,適切なものを選択,または組み合わせ治療を行なっていきます。また手日帰りや短期入院での手術を行っており,低侵襲手術による視機能の早期回復を目指しております。

出血を伴う糖尿病網膜症

増殖糖尿病網膜症

出血を伴う糖尿病網膜症

増殖糖尿病網膜症の光干渉断層血管撮影

担当者 石田 雄一郎,馬場 圭太,坪井 孝太郎,濱田 瑞綺,太田 直道
受診方法 専門外来の受診が望ましいと判断した場合,担当医師の外来の予約を取得いたします。
診療日時 ※医師の担当日時(週・曜日)についてはこちらでご確認ください。

黄斑外来

加齢黄斑変性などの各種黄斑疾患に対する薬物治療や光光線力学療法などの内科的治療を行なっております。
近年,抗VEGF薬の選択肢が増え一人一人の病態に合わせ,適切な治療を選択できるような体制をとっております加齢黄斑変性などの黄斑疾患は一生マネージメントが必要な疾患であるため,かかりつけ眼科と連携して治療を行なっていきます。

出血を伴う糖尿病網膜症

加齢黄斑変性の光干渉断層写真

出血を伴う糖尿病網膜症

加齢黄斑変性の光干渉断層血管撮影

担当者 藤田 京子,山雄 さやか
受診方法 文章変更 専門外来の受診が望ましいと判断した場合,担当医師の外来の予約を取得いたします。
診療日時 ※医師の担当日時(週・曜日)についてはこちらでご確認ください。

緑内障外来

緑内障とは視神経障害のため視野がかけていく病気です。一度視野狭窄が起こると元に戻すことはできません。初期の緑内障では自覚症状はありませんが,進行してしまうと失明してしまうこともあります。そのため,早期発見早期治療が重要になります。緑内障にはいくつかのタイプがあり,そのタイプに応じて治療法が異なります。当外来では診断を正確に行い,一人一人に応じた治療を行なっております。

担当者 三木 篤也,馬嶋 一如,野川 千晶,西垣 誠士
受診方法 専門外来の受診が望ましいと判断した場合,担当医師の外来の予約を取得いたします。
診療日時 ※医師の担当日時(週・曜日)についてはこちらでご確認ください。

ブドウ膜外来

ぶどう膜炎とは眼球に炎症が起こる病気のことをいいます。その原因は多岐に渡り約半数は原因不明ですが,自己疾患・感染症・悪性腫瘍といった全身疾患に伴う場合もあり,眼の検査だけではなく全身の検査も行なっていきます。治療については,原因疾患に応じた適切な治療が必要となります。点眼・注射・内服などがありますが,一人一人に適した治療法を選択し,また必要に応じて内科と連携し治療を行なっております。

ブドウ膜炎によって曇りができた状態

ブドウ膜炎によって曇りができた状態

ブドウ膜炎によって曇りができた状態

眼内悪性リンパ腫

担当者 祖父江 茜,柴田 藍,梅村 享平
受診方法 専門外来の受診が望ましいと判断した場合,担当医師の外来の予約を取得いたします。
診療日時 ※医師の担当日時(週・曜日)についてはこちらでご確認ください。

角膜・コンタクト外来

角膜疾患に対して治療を行う外来です。角膜が眼球の最も表面に位置し,眼に入ってくる光が最初に通過するような窓のような組織です。そのためわずかなトラブルで視機能に大きな影響を及ぼします。現在,重要な角膜疾患や角膜移植が必要な疾患に関しては,より専門的な治療を受けれる施設へご紹介しております。

角膜が薄くなり穴が開いてしまった状態

角膜が薄くなり穴が開いてしまった状態

担当者 馬嶋 一如,幸道 大輝,高津 央子
受診方法 専門外来の受診が望ましいと判断した場合,担当医師の外来の予約を取得いたします。
診療日時 ※医師の担当日時(週・曜日)についてはこちらでご確認ください。

斜視・弱視外来

斜視・弱視は幼少児の代表的な疾患です。小児の視機能は生後から発達し始め,6歳時にはほぼ大人と同じ機能を獲得します。この時期までに早期発見し治療することによって,正常な視機能を獲得することができます。

当眼科では長久手市の幼児眼科検診を20年以上行い早期発見と治療に努め,経験豊富な視能訓練士とともに小児の視機能向上のために日々診療を行っています。成人の斜視に対しても,整容的な満足,眼精疲労の軽減,複視の軽減など,日常生活を快適に送っていただく為一人ひとりにあった治療を提供しております。

当院では現在斜視手術を行っておりません。

担当者 竹田 響希
受診方法 専門外来の受診が望ましいと判断した場合,担当医師の外来の予約を取得いたします。
診療日時 ※医師の担当日時(週・曜日)についてはこちらでご確認ください。

診療・治療実績

診療実績

  令和3年度 令和4年度 令和5年度 令和6年度
外来患者数
(1日平均)
111.5人 114.6人 114.5人 114.8人
入院患者数
(1日平均)
14.9人 16.8人 21.0人 19.2人

手術件数

  令和3年度 令和4年度 令和5年度 令和6年度
白内障手術 1,989例 2,323例 2,815例 2,875例
硝子体手術 459例 513例 626例 625例
緑内障手術 88例 158例 252例 291例

外来,入院看護について

眼疾患に特徴的と考えられる「視力障害」への配慮を第一に心懸けています。

外来はもちろんのこと,病棟内でも患者さんが入院生活を安全に過ごしていただけるような環境作りに努めています。また,各種説明(検査,入院,手術,点眼方法など)については,大きな文字のパンフレットを使用するなどの工夫をし,高齢者の方にも理解しやすい説明を心懸けています。また,総合病院の利点を活かし,他の疾患を持ち合わせておられる患者さんに対しては,他部門と連携をとり眼科以外の疾患も看護させていただきます。手術目的で入院される方が多く,不安も多いことと存じますが,患者さんが充分理解された上で治療に望んでいただけるように努めています。

外来通院,入院中などに不安・不明な点がございましたら,いつでもお気軽に声をお掛けください。

眼科医を志望する皆さんへ

眼科を志望するならば「日本眼科学会専門医」を取得したいところですが,筆記試験は勿論のこと,最低5年間の眼科研修義務,筆頭筆者としての学術論文,経験症例など,眼科医として総合的な力が厳しく問われます。

私どもの医局の特徴として,入局された先生に対しては早期から専門医を意識・指向したトレーニングと準備を行います。しかし無理はせず,そして何より楽しくが前提です。能力に沿った効果的で最短なプログラムは余裕があり,また目標が明確であるため容易に継続できます。そして無事取得するまで,医局はバックアップを惜しみません。

初診(紹介制)について

かかりつけ医から地域医療連携室を通して,ご予約ください。
外来診療の混雑緩和のため,原則,外来窓口での診療予約は行いません。かかりつけ医からの「診療情報提供書」をもって地域医療連携室より予約をおとり致します。
診療情報提供書をお持ちでない患者さんは,診察をお断りしております。

キーワード

眼科,ドライアイ,斜視,ブドウ膜炎,緑内障,加齢黄斑変性症,糖尿病網膜症

医療連携について

綿密な地域医療連携の実現に向けて努力しています。

具体的には,各病院,診療所様より御紹介いただきました患者さんの,当院初診時での現状報告を兼ねた回答書の即時対応,治療,入院,転院,退院など,治療上重要と考えられる患者さんの経過情報の提供,さらには当院での治療終了後は,御紹介いただきました病院,診療所様への逆紹介の徹底を心懸けています。また,事前に各病院,診療所様より御紹介いただきました患者さんは,予約患者さんとして対応し,可能な限りの待ち時間の短縮に努力しています。

連絡先

TEL
外線:0561-62-3311(代表)
内線:37000  47眼科外来(9:00 ~17:15)

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