〒480-1195 愛知県長久手市岩作雁又1番地1
概要
当院眼科では,大学病院に求められる高度な医療を提供する一方で,一般的な眼科疾患並びにならびに救急医療にも対応しております。糖尿病,高血圧,動脈硬化など様々な全身疾患を伴う眼病変では,本院他科あるいは他病院との密接な連携の上で,個々の患者さんにとって最上の眼科診療が実現できるよう心懸けています。
外来診療は一般に,月曜日から金曜日まで,午前は初診ならびに再診を行い,午後は予約の患者さんを対象に各曜日に異なる専門外来から構成されます。詳細につきましては外来担当表をご覧ください。また,手術日は火・木曜日です。
診療部門からのごあいさつ
愛知医科大学眼科の特徴は眼球について幅広くかつ専門的な診療を行っている事でしょう。
1日,約120人の患者さんを外来診察しています。眼科の一般的な病気,すなわち角膜炎や結膜炎,白内障,眼のケガから,緑内障,糖尿病網膜症,黄斑の病気,網膜剥離,重い外傷など比較的厳重な管理を要する病気まで広く対応しています。最新の機器を使用して注意深い検査を行い正確な診断を行います。またどんな病気についても患者さんの不安を取り除けるよう,わかりやすい説明を心掛けています。各種の眼科手術は必要な病気に対し年間約1,600例を行っており,安全で正確な手術を行っています。
セカンドオピニオンのお求めについても歓迎いたします。眼についてお悩みや疑問がありましたらどうぞお気軽に眼科外来へお越しくださいますようご案内いたします。
主な対象疾患
角結膜疾患,白内障,糖尿病網膜症,加齢黄斑変性症,緑内障,網膜剥離,ブドウ膜炎,斜視,弱視,眼外傷
高度な専門医療
高度な医療
多焦点眼内レンズ
ヒトの水晶体に存在するピントの調節力は,白内障手術の際に使用される従来の単焦点眼内レンズには備わりません。そのため手術後も眼鏡による矯正が必要です。一方,多焦点眼内レンズは遠方と近方の2カ所にピントがあり,より良好な裸眼視力を得ることができるレンズです。多焦点眼内レンズをご希望される方は、名古屋市東区東桜にある愛知医科大学眼科クリニックMiRAIでの治療を勧めさせていただいております。
専門外来
網膜硝子体外来
糖尿病網膜症,網膜静脈閉塞症など網膜疾患の診療を行っています。蛍光眼底造影検査,光干渉断層計などの機器を用いた検査を活用し,診断,治療方針の決定を行っています。
治療方法には,硝子体内注射(薬物を眼球内へ注射投与する),テノン嚢下注射(眼球外側への注射投与),硝子体手術(眼内の手術),レーザーなどがあります。適切なものを選択,または組み合わせて治療を行っています。

出血を伴う糖尿病網膜症
担当者 | 石田 雄一郎,馬場 圭太 |
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受診方法 | 特殊専門外来での外来診察,治療が望ましいと判断した患者さんについては,月曜から金曜の午後に,原則として予約にて診察いたします。 |
診療日時 | ※医師の担当日時(週・曜日)についてはこちらでご確認ください。 |
黄斑外来
主に加齢黄斑変性症の診療を担当する外来です。加齢黄斑変性症は,光を感じる神経(=網膜)の中心にある黄斑に出血や浮腫を起こす病気です。強い視力障害を引き起こしますが,以前まではなかなか治療法がありませんでした。
しかし現在は病態の解明,治療法の開発がすすんだため,VGEF阻害薬を用いた薬物療法,光線力学的療法などの治療法が出てきています。当外来でも一人ひとりの病態に合わせ,適切な治療を選択できるよう体制をとっています。

黄斑部の出血
担当者 | 藤田 京子 |
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受診方法 | 特殊専門外来での外来診察,治療が望ましいと判断した患者さんについては,月曜から金曜の午後に,原則として予約にて診察いたします。 |
診療日時 | ※医師の担当日時(週・曜日)についてはこちらでご確認ください。 |
緑内障外来
緑内障は,視神経障害のため視野が欠けていく病気です。一度視野狭窄が起きると元に戻すことはできません。初期の緑内障では自覚症状はありませんが,進行してしまうと失明してしまうこともあります。そのため,なるべく早い段階で発見し,治療することが重要です。緑内障の治療は,点眼・手術等で眼圧を下げ,進行をできるだけ遅らせるようにします。
当外来では,視野検査,眼底検査,光干渉断層計等の検査を定期的に行い緑内障の進行度を測定して,個々の患者さんに応じた眼圧下降治療を行っています。
担当者 | 三木 篤也,馬嶋 一如 |
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受診方法 | 特殊専門外来での外来診察,治療が望ましいと判断した患者さんについては,月曜から金曜の午後に,原則として予約にて診察いたします。 |
診療日時 | ※医師の担当日時(週・曜日)についてはこちらでご確認ください。 |
ブドウ膜外来
ブドウ膜という言葉はあまり聞き慣れません。一言で言えば,丸い眼球の内面に沿って面状に存在する血管の事です。ブドウ膜炎という病気は何らかの原因でこの血管に炎症が生じる病気で,視界に曇りや飛蚊症が出現したり,目に痛みを起こしたりします。進行すると視力が低下します。
治療法としては薬物の点眼,内服,注射,さらに手術などがありますが,治療せず様子を見ることが最善の時もあります。そのためブドウ膜外来では,炎症を引き起こした原因疾患を診断し,最も適切な治療を医師と患者さんの対話の中で模索します。
ブドウ膜炎は,あまり一般的な疾患で無いため,不適切な情報を入手され,不必要な心配や不安を抱かれる事を度々経験します。セカンドオピニオンのご希望にも対応いたしますので,お問い合わせください。疾患により,診断名と治療法を直ちにご提案できない事も多々ありますが,最終的に最善の医療がご提供できるように心掛けています。

ブドウ膜炎によって曇りができた状態
担当者 | 祖父江 茜,柴田 藍 |
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受診方法 | 特殊専門外来での外来診察,治療が望ましいと判断した患者さんについては,月曜から金曜の午後に,原則として予約にて診察いたします。 |
診療日時 | ※医師の担当日時(週・曜日)についてはこちらでご確認ください。 |
角膜・コンタクト外来
角膜の疾患に対して治療を行う外来です。角膜は眼球の最も表面に位置し,眼に入ってくる光が最初に通過する窓のような組織です。そのためわずかなトラブルで視機能に大きな影響を及ぼします。
当外来ではドライアイなどの比較的軽度な傷害から,角膜移植が必要となるような重篤な疾患まで,患者さんの病状に応じた適切な治療手段を選択しながら対応しております。

角膜が薄くなり穴が開いてしまった状態
担当者 | 馬嶋 一如 |
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受診方法 | 特殊専門外来での外来診察,治療が望ましいと判断した患者さんについては,月曜から金曜の午後に,原則として予約にて診察いたします。 |
診療日時 | ※医師の担当日時(週・曜日)についてはこちらでご確認ください。 |
斜視・弱視外来
斜視・弱視は幼少児の代表的な疾患です。小児の視機能は生後から発達し始め,6歳時にはほぼ大人と同じ機能を獲得します。この時期までに早期発見し治療することによって,正常な視機能を獲得することができます。
当眼科では長久手市の幼児眼科検診を20年以上行い早期発見と治療に努め,経験豊富な視能訓練士とともに小児の視機能向上のために日々診療を行っています。成人の斜視に対しても,整容的な満足,眼精疲労の軽減,複視の軽減など,日常生活を快適に送っていただく為一人ひとりにあった治療を提供しております。
当院では現在斜視手術を行っておりません。
担当者 | 山本 敬子 |
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受診方法 | 特殊専門外来での外来診察,治療が望ましいと判断した患者さんについては,月曜から金曜の午後に,原則として予約にて診察いたします。 |
診療日時 | ※医師の担当日時(週・曜日)についてはこちらでご確認ください。 |
診療・治療実績
診療実績(令和3年度)
外来患者数(1日平均) | 111.5人 |
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入院患者数(1日平均) | 14.9人 |
手術件数
平成28年度 | 平成29年度 | 平成30年度 | 令和元年度 | 令和2年度 | |
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白内障手術 | 1,719 | 1,648 | 1,664 | 1,836 | 1,367 |
硝子体手術 | 396 | 490 | 500 | 551 | 440 |
緑内障手術 | 60 | 61 | 52 | 69 | 75 |
斜視手術 | 38 | 34 | 51 | 48 | 31 |
外来,入院看護について
眼疾患に特徴的と考えられる「視力障害」への配慮を第一に心懸けています。
外来はもちろんのこと,病棟内でも患者さんが入院生活を安全に過ごしていただけるような環境作りに努めています。また,各種説明(検査,入院,手術,点眼方法など)については,大きな文字のパンフレットを使用するなどの工夫をし,高齢者の方にも理解しやすい説明を心懸けています。また,総合病院の利点を活かし,他の疾患を持ち合わせておられる患者さんに対しては,他部門と連携をとり眼科以外の疾患も看護させていただきます。手術目的で入院される方が多く,不安も多いことと存じますが,患者さんが充分理解された上で治療に望んでいただけるように努めています。
外来通院,入院中などに不安・不明な点がございましたら,いつでもお気軽に声をお掛けください。
眼科医を志望する皆さんへ
眼科を志望するならば「日本眼科学会専門医」を取得したいところですが,筆記試験は勿論のこと,最低5年間の眼科研修義務,筆頭筆者としての学術論文,経験症例など,眼科医として総合的な力が厳しく問われます。
私どもの医局の特徴として,入局された先生に対しては早期から専門医を意識・指向したトレーニングと準備を行います。しかし無理はせず,そして何より楽しくが前提です。能力に沿った効果的で最短なプログラムは余裕があり,また目標が明確であるため容易に継続できます。そして無事取得するまで,医局はバックアップを惜しみません。
もし当科にご興味がおありでしたらお気軽にご相談ください。見学はいつでもお待ちしております。
詳しくは
眼科学教室ホームページを参照してください。
初診(紹介制)について
かかりつけ医から地域医療連携室を通して,ご予約ください。
外来診療の混雑緩和のため,原則,外来窓口での診療予約は行いません。かかりつけ医からの「診療情報提供書」をもって地域医療連携室より予約をおとり致します。
診療情報提供書をお持ちでない患者さんは,診察をお断りしております。
キーワード
眼科,ドライアイ,斜視,ブドウ膜炎,緑内障,加齢黄斑変性症,糖尿病網膜症
医療連携について
綿密な地域医療連携の実現に向けて努力しています。
具体的には,各病院,診療所様より御紹介いただきました患者さんの,当院初診時での現状報告を兼ねた回答書の即時対応,治療,入院,転院,退院など,治療上重要と考えられる患者さんの経過情報の提供,さらには当院での治療終了後は,御紹介いただきました病院,診療所様への逆紹介の徹底を心懸けています。また,事前に各病院,診療所様より御紹介いただきました患者さんは,予約患者さんとして対応し,可能な限りの待ち時間の短縮に努力しています。
連絡先
- TEL
- 外線:0561-62-3311(代表)
- 内線:37000 47眼科外来(9:00 ~17:15)
さらに詳細な情報はこちらで紹介しています