〒480-1195 愛知県長久手市岩作雁又1番地1
臨床遺伝とは
私たちがかかる病気の多くは,両親から頂いた体質(遺伝)と深く関わっています。そのなかで,遺伝子の変化が原因で起きる病気を,遺伝病(遺伝疾患)とよびます。祖先にはみられなかった遺伝子の変化が,初めて自分の遺伝子に起きることにより生じる遺伝病もあります。
当院では,平成13年から遺伝診療を行ってきました。院内外における様々な診療科の担当医と連携して,正確な遺伝学的知識に基づいた遺伝医療を提供しています。診断から遺伝学的解析,およびそのサポートを行っています。また,遺伝に関連した諸々の問題を解決するために,遺伝カウンセリングを行っています。
遺伝カウンセリングとは
遺伝カウンセリングとは,遺伝に関係した疑問や悩みを持つ方に対し,遺伝医学の情報を提供する医療行為です。専門的な知識をもって相談者の心に寄り添い,相談者自身が問題解決の方向を見いだし解決する様に援助することです。
私たちの体の特徴を決める大きな要因は,両親から頂いた遺伝子です。医療技術の進歩により,様々な病気の原因が,遺伝子に関連していることがわかっています。例えば,がんと診断された患者さんの中には,遺伝との関連に悩まれる方もいらっしゃいます。また,遺伝との関連がはっきりと証明されていないがんも存在します。
当院では,この様な悩みをもつ当事者とその家族,および関係者の方に対して,臨床遺伝専門医と家族性腫瘍専門医が,遺伝カウンセリングを実地しています。相談者の立場に立ち,全ての方の力になれる様なカウンセリングを目指しています。
臨床遺伝診療実績
遺伝カウンセリング・遺伝診療 | 132例 |
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遺伝学的検査 | 57例 |
対象疾患
<家族性腫瘍>
遺伝性乳癌卵巣癌症候群 (HBOC)、家族性大腸ポリポーシス、リンチ症候群、多発性内分泌腫瘍症 (MEN)、リ・フラウメニ症候群、神経線維腫症、家族性副甲状腺癌、フォンヒッペルリンドウ病
<家族性代謝及び内分泌疾患>
クラインフェルター症候群、カルマン症候群、ターナー症候群、家族性高コレステロール血症、偽性副甲状腺機能低下症、骨軟化症、マルファン症候群、QT延長症候群、多発性嚢胞腎、MAS、ラミノパチー、ムコ多糖症、球脊髄性筋萎縮症、筋強直性ジストロフィー、ミトコンドリア病、脊髄小脳変性症、プラダーウイリー症候群、家族性大動脈瘤・解離、多発性内分泌腺症1型・2型,副甲状腺機能低下症,偽性副甲状腺機能低下症,家族性尿崩症,先天性性腺機能低下症,膝蓋骨形成不全症
施設認定
当院は,臨床遺伝専門医制度による研修施設として認定されております。
受診方法
遺伝診療と遺伝カウンセリングは,全て予約制です。
当院を受診中の患者さんは,担当医の先生からご連絡をして頂きます。
受診をされていない方は,かかりつけ医の先生から紹介をして頂く事により,遺伝診療や遺伝カウンセリングを受ける事ができます。
遺伝子検査の流れ
私たちのからだを形づくる遺伝子は,本人だけではなく,肉親が共有している重要な情報でもあります。また,検査を受ける事により,相談者の方にとってどれほどの利益が得られるのか,不明な場合もあります。
そのため,相談者の方が検査を受けられる前に,最初に知って頂くべき情報がたくさんあります。遺伝という現象について正しく理解して頂き,ご自身の悩みと照らし合わせるお手伝いをし,その上で,遺伝子検査を受けるかどうか決めて頂きます。また検査には、少量の血液が必要です。採血の後,遺伝子検査のはこびとなります。遺伝子の種類や解析方法により,検査にかかる期間が異なります。
診察日・担当医師・有資格等について
担当者 | 高木潤子,森田博之,大竹千生 |
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診療日時 | ※医師の担当日時(週・曜日)についてはこちらでご確認ください。 |
- 臨床遺伝専門医指導医 1名 (高木潤子(※1))
- 臨床遺伝専門医 4名 (高木潤子(※1),森田博之(※1),山口悦郎(※2),内田育恵(※3))
- 家族性腫瘍専門医 2名 (高木潤子(※1),大竹千生(※1))
注2) 遺伝カウンセリングは上記の内分泌・代謝内科所属の担当医師が行います。お問い合わせ方法については下記をご覧ください。
費用について
- 遺伝診療及び保険収載の遺伝子検査に伴う遺伝カウンセリング(保険収載の通り)
- 保険未収載の遺伝子検査に伴う遺伝カウンセリング 1回目 11,000円(税込)・2回目以降 5,500円(税込)
※費用の詳細については医事課外来係までお問い合わせください。
<費用についてのお問い合わせ先>
医事課 0561-61-5419 (直通)
受診についてのお問い合わせ先
<一般の方>
2階28外来へお問い合わせください。
<医療機関の方>
各医療機関のみなさまへをご確認ください。