〒480-1195 愛知県長久手市岩作雁又1番地1
概要
遺伝性疾患診療に関わる院内連携と人材育成を目的に2024年4月に「臨床遺伝診療部」が設置されました。
本院における遺伝に関する診療は2001年からスタートし、現在は臨床遺伝総合診療部門が「遺伝性疾患部門」として各診療科領域の遺伝性疾患の遺伝学的検査を行っています。また2019年4月の地域がん診療拠点病院の指定に伴い、同年10月にゲノム医療センターが設置され、「がんゲノム部門」としてがん遺伝子パネル検査を行っています。
近年、がん診療において、遺伝情報を基に術式、予防医療、薬剤の選択を行うプレシジョン・メディシンが展開されており、我が国でもMGPTができるようになりました。扱われる遺伝情報には遺伝性腫瘍に関連したものも含まれます。医学的課題のみならず倫理的・法的・社会学的課題も生じるため、「遺伝性疾患部門」と「がんゲノム部門」が協働のもと、臨床遺伝専門医は遺伝カウンセラーを中心に院内全体で連携を取る必要があります。当院は、臨床遺伝専門医認定研修施設として、遺伝に対する教育と理解を普及することに努めてきました。この度、臨床遺伝診療部が設立されたことで、治療に携わる医療従事者や診療科の枠を超えて、質の高い遺伝医療の提供を行うことが可能となりました。遺伝性疾患に関する医療相談や診療需要は年々増加しており患者さんやご家族に適切な遺伝医療を提供することを目指します。
スタッフ紹介
中野正吾 部 長 臨床腫瘍学(乳腺・内分泌外科)
久保昭仁 副部長 臨床腫瘍学(呼吸器・アレルギー内科)
高木潤子 副部長 臨床遺伝学(内分泌・代謝内科)
業務案内
- 遺伝医学に基づく内科的診療(小児領域を含む)に関すること
- 遺伝医学に基づく総合的診療に関すること
- 遺伝医学に基づく院内連携に関すること
- 遺伝カウンセリングを行う診療科等との連携に関すること
- 臨床遺伝専門医・遺伝カウンセラーの人材育成に関すること
遺伝性疾患部門
私たちは、臨床遺伝学の知識と経験に基づいた正確な診断、当事者と血縁者が抱える問題を共に解決するための遺伝カウンセリング、遺伝学的検査から専門科への橋渡しを提供し、遺伝子疾患の診断・治療・予防を目的とした総合的な診療を行います。
遺伝性疾患部門 診療の流れ

遺伝性疾患部門 担当医
高木潤子(日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医・研修施設指導責任医、日本遺伝性腫瘍学会認定遺伝性腫瘍専門医)
中村亮一(日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医)
森田博之(日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医)
大竹千生(日本遺伝性腫瘍学会認定遺伝性腫瘍専門医)
診療形態
診療日 毎週月曜日・金曜日
保険診療(遺伝学的検査が保険収載された疾患)
例:遺伝性乳癌卵巣癌症候群、多発性内分泌腫瘍症、マルファン症候群等
自費診療(遺伝学的検査が非保険収載の疾患、無症状の血縁者診断、遺伝相談等)
例:リンチ症候群等の遺伝性腫瘍、副甲状腺等の遺伝性代謝疾患、神経筋疾患等
詳細は地域医療連携室までお問い合わせください。
予約方法
当院へ通院中の方は、担当医を通じて、コンサルテーション予約をお取りください。
他院へ通院中の方は、かかりつけ医から地域医療連携室を通じて、ご予約ください。
がんゲノム部門
がんゲノム医療は、固形がん腫の細胞に生じた遺伝子の変化を解析し、治療に応用する領域です。当院のゲノム外来では、がん遺伝子パネル検査を実施し、専門科と連携して個々の患者さんに適した治療方法を提案します。
診療の詳細についてはこちら
担当者
久保昭仁(日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療養専門医・指導医)
岩田 崇(日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療養専門医・指導医)
村上五月(日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療養専門医・指導医)
キーワード
臨床遺伝