〒480-1195 愛知県長久手市岩作雁又1番地1
概要
日本人の死因第1位である「がん」への対策の一環として2019年に保険診療でのがんゲノム医療が始まりました。がんを含む多様な疾患を対象としたゲノム医療の質と安全の向上を図り、ゲノム医療を必要とする患者さんが適切な医療を受けられる体制を構築するため、2019年10月にゲノム医療センターが設置されました。ゲノム医療センターは、病院病理部・中央臨床検査部を含めた横断的な組織です。
がんゲノム医療は、遺伝子情報に基づくがんの個別化治療の1つです。特にがん領域においては、がんゲノム医療連携病院としてがんゲノム中核拠点病院と連携しつつ、ゲノム外来でがん遺伝子パネル検査(保険適用)を実施しています。がん遺伝子パネル検査では、がんの組織や血液を用いて数百種類のがん関連遺伝子を同時に調べます。その結果に基づいて、一人一人の体質や病状に合わせた治療などを提案します。2025年4月現在ではがん組織を用いるがん遺伝子パネル検査が3種類、血液検体を用いるものが2種類あり、それぞれの患者さんに最も適した検査をおこなっています。2025年3月には造血器腫瘍遺伝子パネル検査が保険適用となりました。また、遺伝性疾患の関与が考えられる場合など、必要に応じて遺伝カウンセリングを行います。
診療部門からのごあいさつ

部長 久保 昭仁
がんゲノム医療が始まり、当院においても2019年10月にゲノム医療センターが設置されました。現在、標準的な治療が終了したがん患者さんに対して、がんの組織を用いて数百種類のがん関連遺伝子を網羅的に調べるがん遺伝子パネル検査を行っています。がん組織が使えない患者さんでは血液検査で実施するがん遺伝子パネル検査が検討できます。また、2025年には白血病やリンパ腫などの血液がんに対するがん遺伝子パネル検査も保険適用となりました。これからも大学や病院の各部門と連携して積極的にゲノム医療に取り組んでまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。
主な対象疾患
標準治療がない、または標準治療が終了した(終了見込みを含む)固形がん。造血器腫瘍遺伝子パネル検査の適応となる造血器腫瘍又は類縁疾患。
診療・治療実績
ゲノム外来で、院内すべての診療科の固形がんに対するがん遺伝子パネル検査を行っています。
- 保険診療によるがん遺伝子パネル検査 68件(2024年4月~2025年3月)
関連部門のご紹介
病院病理部
病院病理部スタッフ
がんと病理と遺伝子は、今やセットで考える時代です。病院病理部では、がん遺伝子パネル検査を含む多数の遺伝子関連検査と結果の管理を行っています。院内エキスパートパネルのコアメンバーとして活躍しています。
中央臨床検査部
中央臨床検査部スタッフ
中央臨床検査部にがんゲノム担当者を配置し、FoundationOne Liquid、Guardant360やBRCA1/2遺伝子検査など、多数の遺伝子関連検査を中央で管理しています。病院病理部や外部委託先と連携を取りながら、ゲノム医療センターを支援しています。
キーワード
がん遺伝子パネル検査、リキッドバイオプシー、ゲノム外来、遺伝カウンセリング、希少がん
関連リンク
連絡先
- TEL
- 外線:0561-62-3311(代表)