新任教授のご紹介 尾川 貴洋

尾川 貴洋

患者さんの全身を診てリハビリテーションを行います

尾川 貴洋 (オガワ タカヒロ)

リハビリテーション科 部長 令和4年11月1日就任

専門分野
  • リハビリテーション科
認定医・専門医
  • 日本リハビリテーション医学会
  • 日本整形外科学会
  • 日本運動器科学会
  • 日本脊髄障害医学会
  • 日本臨床スポーツ医学会
  • 日本高気圧環境・潜水医学会
  • 日本整形外科スポーツ医学会
  • 日本障がい者スポーツ学会
  • 日本リハビリテーション医学教育推進機構学術理事
  • ニュージーランド開催のパラ世界選手権大会に帯同医師として参加
  • ロンドン開催パラリンピックに帯同医師として参加
  • ロンドン開催パラ世界選手権大会に帯同医師として参加

診療についての抱負

運動は急性期の患者さんも効果が期待できる万能薬

私が考えるリハビリテーション治療とは,ひと言でいえば,患者さんの状態を良くする治療です。患者さんの状態を良くするためのリハビリテーション治療に必要なのは,患者さんの全身を診ることだと思っています。これまでのリハビリテーション治療では,患者さんが歩けないから歩く訓練をしていただくというように,部分的な診察・治療を行っている傾向がありました。しかし,運動は脳や心臓,呼吸器といった様々な部位や機能に影響を与えますから,全身を診てリハビリテーション治療を提供することが非常に大切ですし,リハビリテーション科医だからこそ患者さんのその後の人生を考えたより良い治療が提供できると思っています。ですから,私は毎朝,様々な病棟へ足を運び,様々な患者さんの全身の状態を確認するのです。集中治療室や救急救命室へ診察に行くこともあります。超急性期,超重症の患者さんでも早期にリハビリテーション治療を行ったほうが症状の改善が期待できるのです。病気になると安静にしなければいけないと考えがちですが,運動は様々な傷病に効果があります。運動は万能薬,私はそう思っています。

リハビリテーション科医や療法士の育成に取り組む

当院のリハビリテーションセンターの今後については,不十分なところを十分にしていきたいと思っています。最優先課題はリハビリテーション科医の育成です。先ほど少しお話をしたように一部分だけを診るリハビリテーション治療では限界が出てきますから,全身を診て治療が提供できるリハビリテーション科医を育てていきたいです。2つ目は,リハビリテーション療法士の育成です。療法士が的確な診断などが行えなければ,最善の治療を提供できません。そのために勉強会などを実施しています。そして3つ目が,看護師さんなど他の医療スタッフにリハビリテーション治療についての理解を深めていただくことです。リハビリテーション治療によって患者さんの状態が良くなることをもっと知っていただくことで当院全体が変わると私は思っています。

学歴・職歴等

2007年 和歌山県立医科大学医学部医学科卒業
医師免許取得
2009年 和歌山県立医科大学リハビリテーション科学内助教
那智勝浦町立温泉病院内科・リハビリテーション科医員
2010年 和歌山県立医科大学リハビリテーション科学内助教
2011年 医療法人玄真堂川嶌整形外科病院勤務
2013年 和歌山県立医科大学大学院医学研究科博士課程修了
2015年 博士(医学)学位取得(和歌山県立医科大学)
和歌山県立医科大学リハビリテーション医学講座助教
2018年 医療法人ちゅうざん会ちゅうざん病院リハビリテーション部部長
2019年 外国留学(イギリス, Loughborough University, Visiting research fellow)
医療法人ちゅうざん会ちゅうざん病院院長
2021年 和歌山県立医科大学リハビリテーション医学講座学長特命講師
2022年 愛知医科大学医学部リハビリテーション医学講座教授
愛知医科大学病院リハビリテーション科部長

フォトアルバム

インタビュー

座右の銘は?

「人生の好転化」。リハビリテーション治療は,その内容によって患者さんの状態が改善するかしないかまったく変わり,患者さんの人生を好転化させられる可能性があると私は思っています。