教授のご紹介 神谷 英紀

神谷 英紀

糖尿病と合併症を含めた治療に最善を尽くします

神谷 英紀 (カミヤ ヒデキ)

糖尿病内科部長 令和3年4月1日就任

専門領域
  • 内科学
  • 糖尿病学
認定医・専門医
  • 日本内科学会認定医・指導医
  • 日本内科学会総合内科専門医
  • 日本内科学会東海支部評議員
  • 日本糖尿病学会専門医・研修指導医
  • 日本糖尿病学会学術評議員,中部支部事務局長,理事会幹事
  • 日本糖尿病合併症学会会員,学術評議員,事務局長,幹事
  • 日本糖尿病・肥満動物学会会員,評議員
  • アジア糖尿病学会会員,Assistant of Editorial Boad Member of Journal of Diabetes Investigation
  • 愛知県糖尿病療養指導士認定機構 幹事,認定委員会委員
  • 糖尿病性神経障害を考える会 幹事

診療についての抱負

チーム医療で糖尿病患者さんの治療に対応

日本における糖尿病は,1950年代頃から食べ過ぎや運動不足などが原因の2型糖尿病の患者さんが急激に増加してきました。そして現在,糖尿病患者さんの数は,その予備群を含めるとおよそ1,000万人におよぶといわれています。糖尿病は死の病気ではないと解釈されていますが,生活の質を著しく低下させるうえに,失明につながる糖尿病網膜症や心筋梗塞,脳卒中などの合併症を引き起こし生命予後が不良となる,決して軽視できない病気です。こうした糖尿病の治療においては,さまざまな領域の専門性を生かしたチーム医療が極めて重要です。愛知医科大学病院では糖尿病内科を中心に,関連診療科の医師のみならず,看護師や栄養士,薬剤師,理学療法士,検査技師などのメディカルスタッフも交えたチームで治療に対応しています。糖尿病内科は設立されて10年が経ち,院内では一定の評価を得られるまでになりました。今後は,地域医療に貢献していくとともに,糖尿病患者さんを一人で責任を持って療養管理ができる糖尿病医の育成にも力を注いでいきたいと思っています。

糖尿病性神経障害の診断基準を提唱していきたい

私が糖尿病を専門分野とすることになったのは,両親が糖尿病であることが影響していると思います。また研究分野として糖尿病性神経障害を専門にしたのは,大学院でお世話になった上司がその分野のエキスパートだった影響が大きいです。糖尿病性神経障害は,糖尿病患者さんに発症する慢性合併症の中で最も頻度が高いことがわかっています。しかし,世界的に統一された診断基準や簡単に診断できる方法がなく,有用な治療薬も開発されていません。この現状が,私が研究を続けるモチベーションになっています。今後,世界で認められる糖尿病性神経障害の診断基準を提唱していきたいです。また,診断をより簡単に数値化し,それを世界に普及することで糖尿病性神経障害の重症度判断をより容易に行えるようにしたいですし,治療法の開発にも継続して取り組んでいきたいと思っています。

学歴・職歴等

1995年 名古屋大学医学部医学科卒業
医師免許取得
厚生連海南病院 研修医
1996年 厚生連海南病院 医員
2002年 名古屋大学医学部附属病院 医員
2003年 博士(医学)学位取得(名古屋大学)
外国留学(アメリカ,W a y n e S t a t e 大学,Research Fellow)
2006年 名古屋大学大学院医学系研究科 糖尿病・内分泌内科学 客員研究員
2008年 名古屋大学医学部 CKD(慢性腎臓病)地域連携システム寄附講座 講師
2009年 名古屋大学大学院医学系研究科 CKD(慢性腎臓病)地域連携システム寄附講座 講師
2011年 愛知医科大学病院 糖尿病センター 准教授
愛知医科大学医学部内科学講座(糖尿病内科)准教授
2021年 愛知医科大学医学部内科学講座(糖尿病内科)教授
愛知医科大学病院 糖尿病内科部長,糖尿病センター部長

フォトアルバム

インタビュー

座右の銘は?

「士は己を知る者の為に死す」の言葉が好きです。私のことを理解してくれている方に対して、私自身は何ができるかを常に考えて行動しています。私と真摯に向き合ってくれる方とのより良い関係を築いていくことがとても大切だと思っています。

患者さんへのメッセージをお願いします

糖尿病患者さんには,治療の中断だけはしないことをお願いしたいです。治療を継続していただいたうえで,食事の量は腹八分目にし,あとは適度な運動としてぜひ歩くことを心がけてください。そしてできれば有酸素運動だけでなく,ストレッチや筋力トレーニングも行うと良いと思います。