教授のご紹介 古川 洋志

古川 洋志

患者さんの思いも受けとめて最適な治療を行います

古川 洋志 (フルカワ ヒロシ)

形成外科部長 平成31年4月1日就任

外来担当日 月・水

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専門領域
  • 血管腫・血管奇形・リンパ管奇形
  • 顔面神経麻痺
  • 皮膚腫瘍
  • 手足の先天異常・リンパ浮腫
  • 熱傷
認定医・専門医
  • 日本形成外科学会 評議員・認定医・指導医
  • 日本マイクロサージャリー学会 評議員
  • 日本熱傷学会 評議員
  • 日本皮膚悪性腫瘍学会 評議員
  • 日本血管腫血管奇形学会 評議員
  • 日本手外科学会 専門医
  • 日本顔面神経学会 評議員

教科書どおりの治療では不十分

形成外科は,主として体表面の機能と整容性を再建するのが仕事です。時として整容性,つまり姿や形を整えることは,機能より重大な意味を持つこともあります。私の専門は,悪性腫瘍を含めた皮膚腫瘍,顔面神経麻痺,血管腫・血管奇形です。形成外科の治療では,切除範囲や再建方法などを含めて個々の患者さんごとに考えて対応していかなければいけません。そこが形成外科における治療の難しさであり,醍醐味であるといえます。また患者さんはどうしても譲れない主張や思いを持っておられる場合があり,それをくみ取らずに教科書どおりの治療を行ってしまうと患者さんに満足していただけません。ですから,患者さんのお気持ちや考えを,会話を通して事前に把握することを大切にしています。これからも,形成外科の認知度が高い愛知県にある大学病院の形成外科として,地域に根ざし,地域に貢献する医療を提供していきます。

技術のすごさに驚き,形成外科医の道へ

今でこそ形成外科はある程度認知されていますが,私が学生の頃はあまりなじみがありませんでした。当時,形成外科の講義を行っている医育機関は全国で半分以下だったと思います。私が卒業した北海道大学では形成外科の講義があり,顔面骨を移動させたり,腹部の組織を使って乳房の癌削除で失われた部分を再建したりするなど高度な治療が行われていることを知って,目が覚めるような思いでした。この講義がきっかけで,迷うことなく形成外科医の道に進みました。当初は怪我や傷をきれいに治すのが主な治療と思っていましたが,実際は交通事故による深刻な外傷や,全身熱傷の初期治療・救命の手術をしなければならないこともありました。こうした様々な経験を積むことで,形成外科医としてのスキルを高めることができたと思います。

学歴・職歴等

1985年 洛星高等学校卒業
北海道大学医学部入学
1991年 北海道大学医学部医学科卒業
医師免許証取得
北海道大学医学部にて研究に従事(形成外科)
北海道大学医学部附属病院 医員(研修医)(形成外科)
旭川厚生病院形成外科 医師(形成外科)
1992年 北海道大学医学部附属病院 医員(研修医)(形成外科)
北海道大学医学部附属病院 医員(研修医)(麻酔科)
1993年 北海道大学医学部附属病院 医員(研修医)(形成外科)
函館中央病院 医師(形成外科)
1994年 北見赤十字病院 医師(形成外科)
1995年 北海道大学医学部附属病院 医員(形成外科)
1996年 形成外科メモリアル病院 医師(形成外科)
1997年 北海道大学大学院医学研究科博士課程入学
2001年 北海道大学大学院医学研究科博士課程修了,博士(医学)学位取得
市立函館病院 科長(形成外科)
2003年 外国留学(米国 Texas大学 M.D.Anderson 癌センター,Postdoctoral fellow,2004 Department of Surgical Oncology)
2004年 北海道大学医学部附属病院 医員(形成外科)
2006年 北海道大学大学院医学研究科 助手(形成外科学)
2007年 北海道大学大学院医学研究科 助教(形成外科学)
2008年 北海道大学大学院医学研究科 講師(形成外科学)
2014年 北海道大学大学院医学研究科 准教授(形成外科学)
北海道大学病院 診療教授(形成外科)
2018年 愛知医科大学病院 教授(特任)(形成外科)
2019年 愛知医科大学病院 教授(形成外科)

フォトアルバム

インタビュー

座右の銘は?

「多逢聖因」 いい出逢いが重なると,その人の人生も自ずと良くなっていくと解釈しています。私自身,これまでにいろいろな方と出逢って,その方たちからいい影響を受けてきました。

患者さんへのメッセージをお願いします

まずは当大学病院をご利用いただいている患者さんにお礼を申し上げます。傷や怪我の治療の入り口を形成外科と考えていただけたら幸いです。また救命救急科,皮膚科,乳腺・内分泌外科,整形外科,小児科,耳鼻咽喉科,歯科口腔外科など診療各科と連携し,オール愛知医科大学として,患者さんにとって一番いい治療を提供できればと思っています。