〒480-1195 愛知県長久手市岩作雁又1番地1
何回もエックス線検査を受けて大丈夫でしょうか?
結論から言えば,大丈夫です。
通常のエックス線検査によって身体に異常が起きたり,がんが発生したという具体的な報告はありません。放射線の影響を心配するよりも,エックス線検査により,病気があるのかないのか,あるとすればどんな病気なのか判断する情報を得るほうが患者さんにとって大切な利益のあることなのです。
エックス線検査の実施にあたっては,医師は検査適応の判断を慎重に行います (医療行為の正当化)。また,撮影する医師や診療放射線技師は,放射線の被ばくをできる限り少なくする努力(防護の最適化)を常に行って検査を実施しています。
主なエックス線検査で受ける放射線の量
検査 | 1件当たりの実効線量 (ミリシーベルト) |
---|---|
胸部単純撮影 | 0.02 |
腹部単純撮影 | 1.0 |
頭蓋骨単純撮影 | 0.07 |
腰椎単純撮影 | 1.3 |
経口バリウム検査(胃透視) | 1.5 |
注腸検査 | 7.0 |
頭部CT検査 | 1.8 |
腹部CT検査 | 7.6 |
(自然放射線による被ばく) | 1年間に2.4ミリシーベルト |
(成人における典型的な線量)ICRP Pub.87 より抜粋
エックス線検査による利益>放射線の影響
エックス線検査による被ばく量は,誰もが毎日浴びている自然放射線と比べてもそれほど多い量ではありません。
どうぞ安心して検査を受けて下さい。そして,不安なことなどがあれば,遠慮なく医師や診療放射線技師にお尋ね下さい。妊娠の可能性があり不安な場合は,検査の前に医師とご相談下さると良いでしょう。