MRI検査で造影剤を使うと言われましたが,副作用は大丈夫でしょうか?

MRI検査で造影剤を使うと言われましたが,副作用は大丈夫でしょうか?

次の説明をお読み下さい。

MRIの造影剤

造影剤は,病気を検出したり,病気の性質をより詳しく診断したりするために使われます。
静脈注射で行う造影剤で,ガドリニウム製剤です。
造影剤を使わなくても検査はできますが,病気や検査部位によっては,より正確な診断を行うために造影剤が必要となります。血管の状態,臓器の血流状態,病気の部位の血流状態や特徴がわかり,造影剤を使用することでより正確に診断できるようになります。また,造影剤を使わなければ病気を見つけることができないことがあります。
基本的には安全な薬剤とされていますが,まれに副作用が生じることが知られています。(詳しくは,当ページ下方の「副作用」の欄を参照してください。)

ご注意

通常,検査の途中で腕の静脈に点滴を取り,造影剤を使用します。以下の方は造影剤を使用できないことがありますので,事前に医師にお申し出下さい。

  • 腎臓の働きが著しく低下している方
  • 今までに造影剤を使用して気分が悪くなったり,じんましんが出たりしたことがある方
  • 喘息(ぜんそく)がある方,喘息にかかったことがある方
  • アレルギー体質の方
  • 重度の肝臓疾患,腎臓疾患のある方
  • 授乳中の方(造影剤は,使用後わずかに母乳に移行しますが,授乳による乳児への影響は非常に小さいことから,特段の理由がない限り検査後に授乳を制限する必要はありません。但し,授乳制限を希望される方は24~48時間を目安に中止してください。)

検査当日になって体調変化などで造影検査を受けたくない場合は,MRI検査室の担当者に御相談ください。

副作用

副作用の頻度は,軽微なものを含めて約1~2%といわれています。残念ながら副作用を確実に予測する方法はありません。ほとんどは,吐き気・嘔吐,熱感,皮膚の異常(赤くなる,かゆみがでる,むくむ,じんましんがでる),くしゃみ,せき,倦怠感,めまいなどの軽いもので,それらの症状は一時的なものです。極めてまれですが,冷や汗,血圧低下,胸が苦しくなる,呼吸困難などの重い副作用が起こることがあります。

検査終了後

造影剤は,ほとんどが尿として排泄されます。排泄を促進するため,水分を多めにとってください。食事は普通に摂っていただいて構いません。
検査後に異常がありましたら,画像診断センター受付(内線35200),また時間外は当院救命救急センターまでご連絡ください。