IgG4関連疾患

IgG4関連疾患

概要

IgG4関連疾患は,全身のいろいろな臓器(膵臓,唾液腺,涙腺,腎臓など)が腫れて,かたまりを作ったり(腫瘤をつくる),硬くなったりする(線維化をおこす)病気です。 血液中の抗体の一つであるIgG4が血液中で上昇し,各臓器でIgG4を分泌する細胞がたくさん集まり,線維化を起こすことを特徴とします。高齢の男性に比較的多い傾向にありますが,病気の原因はわかっていません。症状は,どの臓器が障害されるかによって変わってきますが,涙腺・唾液腺では眼の腫れ,膵臓では膵炎・糖尿病,腎臓・後腹膜では腎炎や尿路狭窄による腎機能障害,水腎症(尿路がつまり,腎臓がはれる状態)などを来たします。

治療法

ステロイドは効果的な治療薬であり,一般的にステロイドへの反応性は良好です。しかし再発の頻度も高いため,患者さんによっては免疫抑制薬を併用することもあります。生命予後は比較的良好と考えられています。

当院(愛知医科大学病院)の特徴

IgG4関連疾患の治療は長期にわたることが多いため,当院では個々の患者さんの状態に合わせて,どのような薬剤を使用するかを十分に検討し,治療を行っていきます。当院の患者さん中心の診療体制によって,最善の治療を行うことが可能になると考えております。