３つのポリシー

本博士後期課程では、次の要件を満たした大学院生に博士（看護学）の学位を授与する。

【PhDコース】

1. 　看護学の研究者として，深い学識に基づいて，先駆的な研究課題を探究する研究能力を身につけている。
2. 　看護学の高い専門知識を有し，国際的・学際的な視点をもって研究を推進し，看護学の発展に寄与できる能力を身につけている。
3. 　看護学の研究を継続し，研究成果を社会に発信していく看護学研究者・教育者としての能力を身につけている。

【DNPコース】

1. 　高度看護実践の高い知識・技能を有し，看護実践の質向上・変革を探究し続ける高度看護実践者・管理者としての能力を身につけている。
2. 　看護実践の質向上・変革をもたらす実装的研究を推進するために，学際的視点をもった創造的な研究能力を身につけている。
3. 　実装的研究による組織や社会の変革を可能にするために，変革を提言しリードできる能力を身につけている。

1. 　看護学の学術的側面を学修するPhDコース，看護学の専門職的・実践的側面を学修するDNPコースを設置する。両コースはともに実践の科学である看護学の探究によって同一学位を授与されることから，その基盤は共通であると考え，「共通科目」を設定する。また，各コースの探究する側面が異なることから，それぞれのコースにおいて専門分野に対応した講義・演習を含む「専門科目」と，学位論文の研究指導を行う「研究科目」は，コースごとに別に設定する。
2. 　教育研究の専門分野は，「基盤看護学分野」，「成育・療養支援看護学分野」，「包括・実践看護学分野」の３つの分野で構成する。
3. 　「共通科目」においては，看護実践・看護学の学問的位置づけを学際的に探究する「看護科学哲学」，看護実践における研究の本質的意義を探究し，国際的発信に耐えうる高度な研究方法論を修得する「看護学研究方法論」を必修科目として設定する。加えて，研究のために必要な高度統計学を修得する「高等社会統計学」及び教育力を高めるための「看護教育学特論」を選択必修科目として設定する。
4. 　「専門科目」においては，コース別に以下のように定める。
   

   【PhDコース】
   それぞれの看護学専門領域における国内外の研究動向を国際的・学際的に熟考し，自らの研究課題を見出し深化させていく能力を培うための「（各専攻領域）看護学特論」と，自らの研究課題を探求し学位論文作成の基盤を確かにしていくための「（各専攻領域）看護学演習」を設定する。特に，両科目においては海外文献の精読を課すとともに，本学提携校との交流を通して，自らの研究課題を国際的視点をもって探究する。

   
   

   【DNPコース】
   看護実践の質改善や組織変革等を実現させるために必要な知識を学際的視点をもって教授する「DNP特論Ⅰ（組織論）」，「DNP特論Ⅱ（政策論）」と，それらを実践していくための方策を探究し，質改善や組織変革に不可欠な学際的視点を広げ，企画・実践する能力を培う「DNP演習」を設定する。

   
   
5. 　学位論文の研究指導のために，コース別に以下のように「研究科目」を設定する。
   

   【PhDコース】
   「看護学特別研究」看護学の発展に寄与しうる研究課題を探究する研究過程を指導し，自立した高度な研究能力を培う。この過程で，国際学会参加を経験し，研究成果を国際的に発信する方法を指導する。

   
   

   【DNPコース】
   「DNPプロジェクト研究」看護実践の質向上・変革に寄与しうるプロジェクトを学際的視点に立って企画・実践し，論文としてまとめる過程を指導し，高度看護実践者としての確かな基盤となる研究能力を培う。