看護学研究科長あいさつ

研究科長　　若杉　里実

現在，看護系大学院の博士課程は129大学あります。（2024年10月現在, 日本看護系大学協議会）

社会情勢が複雑に変化し将来の予測が困難な時代になりつつある中，看護専門職者に求められる場は拡大し，役割は多様化してきており，様々な課題を実感しながら実践に取り組んでおられることと思います。

本研究科では，2025年４月から看護学研究科博士後期課程として，PhDとDNPの２コースを開設いたしました。博士後期課程では，修士課程で学んだ「高度な専門的知識」「普遍的なスキル」「様々な場面で応用可能な能力」を基盤として，自立した看護研究者および高度看護実践者の育成をめざしていきます。特にPhDは，看護学の研究者として看護実践・看護学の専門性を希求し，看護学研究を主導していく能力，DNPは，実装的研究により組織や社会の変革を可能にする提言をして，看護実践の質向上，変革を推し進めていく能力をめざします。

本研究科は，社会人として働きながら大学院に通う院生が多いため，博士課程への進学は大きな挑戦となるかもしれませんが，多様な院生とコミュニケーションをとりながら新たな価値やビジョンを創造する機会を得ることができます。さらに，大学院での学修のプロセスを通してご自分の成長を実感するだけではなく，看護学の理解の幅と深さが拡がり，自分の実践をよりよいものに改善していく発想の転換をもたらしてくれるでしょう。

本研究科で培った「応用可能な能力」を，看護専門職者に求められる多様な場でリーダーとして発揮し，役割を果たすとともに，社会を支え改善していく一人となり，看護学の未来を紡いでいきましょう。