リハビリテーション医学講座

愛知医科大学では新しく講座となったリハビリテーション医学講座が2021年7月にスタートをきりました。現在リハビリテーション医療の社会的重要性が増していることを踏まえ,当医学講座では疾病や外傷で低下した身体的・精神的機能を回復させ障害を克服するという考えだけでなく,ヒトの営みの基本である活動に着目しながら「患者さんの全身を診て人生をサポートするリハビリテーション医療」を提供いたします。リハビリテーション治療は,超急性期から積極的に介入することで最大限の回復に寄与できます。当科は,集中治療室部門と連携しICUにおける運動療法や早期離床へ向けたリハビリテーション治療なども実施しています。一方で,回復期や生活期の医療を支える地域の医療スタッフとの連携を深め,シームレスなリハビリテーション医療の提供を目指しています。

教育方針

日本リハビリテーション医学会では,リハビリテーション医学を「活動を育む医学」と再定義しました。身体的・精神的機能を回復させ障害を克服するという従来の解釈のうえに,活動の賦活化を図る過程をリハビリテーション医学・医療の中心に据えるという考え方を,超急性期でのリハビリテーション医療,さらに回復期や生活期におけるリハビリテーション医療において教育・育成するシステムを構築しています。

活動・研究内容

当講座では,リハビリテーション診療において,リハビリテーション診断・治療・支援を行い,生活機能と障害の診断・評価技術,ボツリヌス療法,義肢装具療法などによる早期からの機能回復等の臨床研究を行っています。また多職種連携による総合リハビリテーションネットワーク等の研究と地域展開を目指して,学内・学外の専門職団体,医療・介護・福祉施設等との協力を積極的に行っています。さらに社会貢献の一つとして,たとえ障害を持つことになったとしても運動が健康維持に必要との考えから障がい者スポーツへも関わっています。研究においては複数の分野について行っています。以下は研究の一部です。

  • 運動療法の臨床的・基礎的研究
    運動療法とサイトカイン,運動療法と筋肉量・ADL,運動療法と免疫,急性期の運動療法,運動器疾患と運動療法,脳血管障害と運動療法
  • 高次脳機能障害や摂食嚥下機能障害に関する研究
  • 物理療法の基礎的研究
    温熱療法意義,物理療法における全身への影響,サイトカインへの影響
  • チーム医療の臨床的研究
    熟練療法士の役割など

スタッフ紹介

研究業績については,研究者データベースをご覧ください。

氏名 職名 専門分野
尾川 貴洋 教授 リハビリテーション医学,整形外科学
橋詰 玉枝子 助教 リハビリテーション医学,整形外科学
田中 聖慈 助教 リハビリテーション医学
内藤 桃果 助教(専修医) リハビリテーション医学
小池 正樹 大学院生 言語聴覚士
佐藤 圭祐 大学院生 理学療法士
田中 拓哉 研究員(理学療法士) 理学療法士
清水 啓太 研究員(理学療法士) 理学療法士
丹村 圭佑 研究員(理学療法士) 理学療法士
亀井 雄貴 研究員(理学療法士) 理学療法士
奥村 浩太 研究員(理学療法士) 理学療法士
原田 郁 研究員(理学療法士) 理学療法士
川手 海斗 研究員(理学療法士) 理学療法士
山田 岳大 研究員(理学療法士) 理学療法士
畔柳 朱希 研究員(理学療法士) 理学療法士

研究テーマ

氏名 研究テーマ
尾川 貴洋
  • 運動療法の臨床的・基礎的研究
  • 高次脳機能障害や摂食嚥下機能障害に関する研究
  • 物理療法の基礎的研究
  • チーム医療の臨床的研究
橋詰 玉枝子
  • 義肢装具療法,痙縮治療(ボツリヌス療法,拘縮治療)
田中 聖慈
  • 運動療法の臨床的・基礎的研究
小池 正樹
  • 体幹筋量の増加と嚥下機能の改善の関連性,脳機能と運動の関連性など
佐藤 圭祐
  • 脳血管障害患者の体幹機能,栄養関連指標に関する研究
  • 脳血管障害患者の下肢装具,バランス機能に関する研究
田中 拓哉
  • 脳血管障害患者の退院時ADLに及ぼす因子の検討
清水 啓太
  • 間質性肺疾患の急性増悪に対する運動療法の効果検証
丹村 圭佑
  • 脊椎疾患の神経障害・疼痛の改善に運動療法が与える影響に関する研究
亀井 雄貴
  • 脳梗塞患者早期離床による改善に影響する因子の検討
奥村 浩太
  • 回復期リハビリテーション(リハ)病棟入院患者におけるトレーニングマシンの有効性に関する研究
原田 郁
  • 高齢サルコペニア患者における短期メディカルリハビリテーション入院患者の循環動態に与える影響
川手 海斗
  • 入院による短期集中リハビリテーション(リハ)の効果
山田 岳大
  • 地域高齢者の転倒予防に影響を与える因子の研究
畔柳 朱希
  • 運動器疾患を有する高齢患者の日常生活動作の改善に影響する因子の検討

キーワード

リハビリテーション診療,リハビリテーション診断,リハビリテーション治療,リハビリテーション支援,活動,運動,障害,機能回復,ADL,QOL,超高齢社会,障がい者スポーツ

関連リンク

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