臨床実践看護学領域<診療看護師[NP]コース>

 診療看護師(NP)とは,「日本NP教育大学院協議会が認める NP 教育課程を修了し,本協議会が実施するNP資格認定試験に合格した者で,患者の QOL 向上のために医師や多職種と連携・協働し,倫理的かつ科学的根拠に基づき一定レベルの診療を行うことができる看護師」と定義されています(日本NP教育大学院協議会)。  高度実践看護師(診療看護師[NP])コースでは,(1) 日本NP教育大学院協議会の基準を満たすクリティカルケアとプライマリケア(成人・老年)領域の診療看護師(NP)養成教育, (2) 厚生労働省認可の看護師特定行為研修(21区分38行為),(3) 臨床実践看護学に関する研究と課題研究論文作成の3つの教育を柱としています。  診療看護師(NP)には,看護学を基盤として,診療とケアを統合した高度実践看護を提供する役割があります。修了生は,大学病院の高度急性期医療から,地域の基幹病院や在宅クリニックなどの地域・在宅医療の現場まで幅広く活躍しています。

教育方針

高度実践看護師(診療看護師[NP])コースでは,看護学研究科の教育理念である「看護現象に根差した人間存在の原理的・統合的・全人的理解」に基づき,看護学を基盤とした診療とケアを統合した高度実践看護を実践することができる診療看護師(NP)を育成することを目標としています。

活動・研究内容

学生活動

在学生の声 第2学年生 清水薫さん

external_image

私は急性期病棟,集中治療を経験し,目の前の患者さんにとって最良の医療・看護とは何か疑問を持つようになり,病態をもっと深く知る必要があると考えました。そして,知識が豊富な診療看護師(NP)の先輩の存在もあり,大学院に進学を決めました。
大学院では解剖学や生理学,薬理学など,より深いレベルでの病態や治療を学び,臨床推論やシミュレーション教育では倫理的かつ科学的な根拠に基づき,実践的に医学の視点と看護の視点を深めることができました。また同期の考えや看護観に刺激を受け,講義内のディスカッションでも学びが多く,充実しています。
これまでの学びを糧に医師や多職種と連携・協働し患者さんにとって最良の医療と看護を提供できるよう,今後も邁進していきたいです。

修了生の声 2018年度修了生 林田牧人(聖マリアンナ医科大学病院)

external_image

私は,今年度で5年目になります。麻酔科に所属して術前外来支援・術中管理を中心に,治療計画立案や実施を含めた活動を麻酔科医師と共に実施しています。今後は疼痛管理などにも関わっていくため多職種でチームを立ち上げていく予定です。当院(関連病院含む)の特徴として,診療看護師(NP)が45人ほど在籍しているため院内での認知度が高く,コンサルテーションをはじめ,活動がおこないやすい環境です。また,法人及び院内で委員会があり,コンセンサスを得て活動することができます。大学院を修了後は,2年間の診療科ローテーションにて知識と技術を確かなものにします。私は,看護師経験から周術期における活動を予定していたため,麻酔科・消化器一般外科・呼吸器外科・心臓血管外科・救急科をローテーションしました。麻酔科業務以外でも院内では,BLS講習や病棟勉強会,院外では学会発表やPICC演習の講師,学生への授業など臨床のみではなく幅広く活動することができています。診療看護師(NP)として活動する際は,知識やアセスメント力が長けていることは重要ですが,同等にコンサルテーションやコミュニケーション力が必要と感じます。日々学ぶことは多いですが,やりがいがあると感じています。

修了生の声 2020年度修了生 渡部秀悟(社会医療法人愛仁会 明石医療センター)

external_image

診療看護師(NP)の資格認定後,2021年4月から総合内科で働いています。当院総合内科は,指導医-専攻医-初期研修医の屋根瓦方式のチーム体制で,診療看護師(NP)もその中の一員として働いています。働き方は,専攻医・初期研修医の先生方と同様に主担当として患者さんを受け持ち,主に心不全や大腿骨近位部骨折などを担当しています。毎朝行うチームカンファレンスでは,担当する患者さんの治療方針などを指導医にプレゼンテーションし,全体的な方針を決定しています。また,多職種の方々とも連携を取りながら,患者さんに合った医療が提供できるように努めています。普段の業務以外にも,病棟の勉強会,看護専門学校の講義,特定行為研修の指導,診療看護師(NP)コースの大学院生への講義・実習指導など,看護師教育にも携わっています。
診療看護師(NP)として普段から心掛けていることは,ただ単に医学的な介入を行うのではなく,「どういう介入を行えば患者さんの人生がより良くなるのか?」という視点を持つことです。診療看護師(NP)の実践は看護学を基盤としており,大学院で様々なことを学んでいる診療看護師(NP)は,そういった医療を提供することが可能な職種だと思っています。今後も患者さん・家族さんの人生がより良くなるようにサポートできたらと思います。

修了生の声 2021年度修了生 片田将司(社会医療法人厚生会 中部国際医療センター)

external_image

2022年3月に大学院を修了し,現職場に復帰しました。大学院入学前は集中治療室でクリティカルケア認定看護師として勤務していたため,引き続き集中治療室での看護を開始しました。その後,集中治療室における看護と両立しながら2022年5月より,診療看護師(NP)修了後研修として麻酔科,救急科,循環器内科,腎臓内科,内分泌代謝科,心臓血管外科,脳神経外科の診療科ローテーションを1年間実践させていただきました。2023年4月からは診療部救急科の所属で救急診療及び集中治療の診療看護師(NP)活動を開始することとなりました。当院では初の診療看護師(NP)としての活動となりますが,医師をはじめとする多職種で協働して地域医療を支える救急診療の場で患者中心の医療に貢献していく所存です。

修了後の活動

「修了生の主な進路状況」

  • 愛知医科大学病院
  • 独立行政法人地域医療機能推進機構 中京病院
  • 名古屋鉄道健康保険組合 名鉄病院
  • 社会医療法人大雄会 総合大雄会病院
  • 医療法人徳洲会 名古屋徳洲会総合病院
  • 独立行政法人国立病院機構 名古屋医療センター
  • 名古屋ハートセンター
  • 社会医療法人厚生会 中部国際医療センター
  • 社会医療法人蘇西厚生会 松波総合病院
  • 医療法人伯鳳会 東京曳舟病院
  • 聖マリアアンナ医科大学病院
  • 公益社団法人地域医療振興協会 東京ベイ・浦安市川医療センター
  • 公益社団法人地域医療振興協会 西伊豆町安良里診療所
  • 社会医療法人愛仁会 高槻病院
  • 社会医療法人愛仁会 明石医療センター
  • 医療法人徳洲会 岸和田徳洲会病院
  • 独立行政法人労働者健康安全機構 山口労災病院
  • 社会医療法人春回会 井上病院

愛知医科大学NP研究会(ANP研究会)

愛知医科大学では,ANP研究会を立ち上げ,年に数回の研究会を開催しています。修了生の多くは,それぞれの施設において1人で活動しています。1人で何もないところから,活動するためのシステムを作り,実践を行っていくのは容易ではありません。そこで,先輩修了生が,後輩修了生をサポートするとともに,相互に情報交換をすることが可能な場を作ることを目的として,研究会活動を行っています。
主な活動内容は,病院施設において診療看護師(NP)活動のシステムを立ち上げるための情報提供や,卒後臨床研修プログラムの作成,業務規程や特定行為手順書の作成方法などを情報交換会や勉強会の形式で行っています。この他にも,実践報告や共同研究としてデータ収集や,自施設ではできない研修を他施設で行う取組みも実施しています。
自施設に戻った際に,診療看護師(NP)が1人になったとしても,皆で協力しサポートできる活動を行っていますので,修了後も1人ではない安心感と心強さがあります。研究会には,大学院生も参加していますので,在学中から修了後に想定し得る様々な情報を得る場にもなっています。

NP教育に関わる講演会等の開催

年月日 タイトル
2017年7月1日 看護学研究科セミナー「特定行為研修と医療体制のなかでの看護業務拡大」
2018年5月30日 公開講義「航空医療における診療看護師の活動」
2018年6月12日 公開講義「救急医療と在宅医療をつなぐ診療看護師の活動」
2018年6月30日 看護学研究科セミナー「急性期医療と在宅医療をつなぐ特定行為研修修了者の役割」
2019年2月22日 日米NP教育学術国際交流セッション
2019年6月8日 公開講義「離島・へき地における診療看護師の活動」
2019年8月3日 看護学研究科セミナー「日本のナース・プラクテショナー(仮称)の将来を考える」


第3回中部関西診療看護師(NP)研究会

テーマ:拡張する臨床実践看護の創造
大会長:黒澤昌洋(1期生)
副大会長:森一直(1期生)


第6回日本NP学会学術集会

テーマ:拡張する高度実践看護の探求
          ~看護学を基盤とした人間と健康の理解~
大会長:黒澤昌洋(1期生)
副大会長:伊藤美佳・森一直(1期生)


第5回中部関西診療看護師(NP)研究会

テーマ:診療看護師(NP)が実践する看護
大会長:布目雅博(2期生)


修了生課題研究論文テーマ(2021~2022年度)

  • 遷延性人工呼吸に至る患者リスク因子の検討-1施設の後ろ向き観察研究-
  • 医師と診療看護師(NP)との協働実践に関する質的研究
  • フライトドクター・フライトナースの多職種連携コンピテンシーに関する全国調査
  • 診療看護師(NP)におけるエンパワメントについての検討
  • パーキンソン病患者が感じる医療者の対応-質問紙調査によるQOLとの関連性の量的分析-
  • 奄美大島の住民であり医療者が求めるルーラルナーシング-離島へき地における診療看護師(NP)の役割の考察-
  • 診療看護師(NP)の自己効力感(Self-Efficacy)に関する影響要因
  • 集中治療室での早期リハビリテーションプロトコールの有効性
  • 診療看護師(NP)の職務満足に関連する要因分析
  • COVID-19流行時の緩和ケア病棟における家族看護に対する看護師の認識と家族ケア
  • 入職時から新型コロナウイルス感染症病棟に勤務する看護師の看取り体験
  • 診療看護師(NP)のバーンアウトに影響を与える要因分析

修了生課題研究投稿論文

課題研究は,学会への論文投稿することを推奨しており,修了後も論文投稿への支援を行っています。

  • 森一直(2017):日本における集中治療中に終末期を迎えた患者の家族ニードに関する文献研究,日本看護医療学会誌,19(1),P.21-26.
  • 津下和貴子(2018):手術前患者の口腔内衛生とその関連要因,インターナショナルNursing Care Research,17(1),P.19-26.
  • 高林拓也ほか(2019):看護を基盤とした診療看護師(NP)による全人的アプローチ,日本NP学会誌,3(2),P.11-20.
  • 加藤直輝ほか(2020):ICU看護師の痛みに対する鎮痛薬使用の判断基準,日本クリティカルケア看護学会誌,16,P.1-10.
  • 金田信哉ほか(2020):米国におけるAcute Care領域でのNurse Practitionerに関するOut comeの文献レビュー(日本NP学会誌 In press)
  • 服部貴夫ほか(2020):急性期入院患者の異常を察知する診療看護師(NP)の臨床判断の分析(日本NP学会誌 In press)
  • 三好梨惠ほか(2021):診療看護師(NP)の自律性と情動知能の関係性の検討,日本ヘルスコミュニケーション学会雑誌,12(2),P.21-30.
  • 小岩大介ほか(2021):診療看護師(NP)の精神的健康度に関する実態調査 -精神的健康度とレジリエンス・首尾一貫感覚との関係性検討-, 日本NP学会誌,5(2),P.31-43.

スタッフ紹介

氏名 職名 専門分野
泉 雅之 教授 内科学,脳神経内科学
黒澤 昌洋 准教授 理論看護学,クリティカルケア看護学
橋本 茜 講師 クリティカルケア看護学
森 一直 NP部師長,兼務教員 クリティカルケア看護学

研究テーマ

氏名 研究テーマ 参考文献
泉 雅之
  • 医療コミュニケーションに関する研究
  • 認知症の臨床
泉雅之ほか(2016):Clinical Variation in Bilateral Internal Carotid Artery Occlusion through the Unilateral Occlusive Pathology without Surgical Intervention - Report of Three Cases -,愛知医科大学医学会雑誌,44(4号),7-19.
黒澤 昌洋
  • 診療看護師(NP)・看護師特定行為実践に関する研究
黒澤昌洋ほか(2018):愛知医科大学病院における診療看護師(NP)活動の実際と今後の課題,日本NP学会誌,2(2),P1-7.
黒澤昌洋ほか(2021):診療看護師(NP)が実践する特定行為,愛知医科大学看護学部紀要,21,P31-38.
橋本 茜
  • 三次救急初療におけるヒューマンケアリング,看護教育
橋本茜ほか(2019):初回離床援助の実践における看護学生の困難,―成人看護学実習後のインタビュー分析から―,日本赤十字豊田看護大学紀要,14 (1),P81-89.
森 一直
  • 集中治療における看護
  • 周術期看護
  • 診療看護師(NP)の実践における研究
森一直(2017):日本における集中治療中に終末期を迎えた患者の家族ニードに関する文献研究, 日本看護医療学会雑誌, 19(1), P21-26
Kazunao Mori et al (2022):Effect of intensive care provided by nurse practitioner for postoperative patients: A retrospective observational before-and-after study, PLoS ONE 17(1)

カリキュラムの特色

諸外国の高度実践看護師養成教育モデルを参考に,段階的に,系統化された教育を積むことで看護学修士としての看護の視点を伸ばしつつ,診療看護師(NP)として必要な知識・技術を修得することが可能です。そして,クリティカルケア・プライマリケアコースの両コース開設によって,より専門性を深めた教育を自身のキャリアプランに沿って学ぶことが出来ます。
看護系科目による看護学の学びとともに,医学系科目の医学に関する学びは,医学部講義を受講し医学生と同レベルの学びを深めます。各専門領域の医師による講義・演習,局所解剖演習,大学病院での演習・実習を行うなど,医学部・大学病院を併設するメリットを生かした教育を行っています。また,診療看護師(NP)が非常勤講師となり,診療看護師(NP)の視点から必要な実践的内容を教育しています。そして,総合学術情報センター,シミュレーションセンターなど充実した教育環境が,診療看護師(NP)に必要な学びを支援します。

年間スケジュール


科目概要

external_image

演習・実習風景


シミュレーション演習


シミュレーション演習


シミュレーション演習


模擬患者演習


医療行為演習(動脈ライン挿入)


医療行為演習(PICCの挿入)


医療行為演習(NPWT)


グラム染色演習


大学病院での演習(ECMO操作)

学修環境

診療看護師[NP]コースでは,専用の演習室を備えています。臨床推論ソフト,気管挿管・動脈穿刺・縫合シミュレーターや超音波診断装置も常備されています。シミュレーションセンターでは,高機能シミュレーターを用いてシミュレーションを行っています。
学習は,遠隔システムを用いたオンライン講義や,ICTを活用した学習支援システムにより自宅でも文献検索やレポートの提出ができるようになっています。研究室は24時間利用が可能で,各自にデスクとPCを貸与し,社会人が学習しやすい支援を行っています。大学院生には子育てをしながら進学をする方も多くなっています。


大学院研究室


大学院研究室

実習環境

実習は,愛知医科大学病院だけでなく,地域の中核病院,在宅診療専門クリニック,山間部や離島などの僻地の診療所などでも実習を行い,高度先進医療から地域医療まで幅広い対応が可能な診療看護師(NP)の育成を目的としています。

external_image


国際交流

国際的に活躍できる診療看護師(NP)を育成するために,諸外国のナース・プラクテショナーとの交流を行っています。米国ケース・ウェスタン・リザーブ大学(Case Western Reserve University),シンガポール国立大学(National University of Singapore)とは協定締結を行っており,ナース・プラクテショナー等による講義を行っています。また,海外で活躍する日本人ナース・プラクテショナーの方の講義もオンラインで実施しています。また,大学院での短期海外研修制度を開始し,海外でのナース・プラクテショナー研修が実施できるように計画しています。


米国NPによる講義


米国NP視察研修


米国NP視察研修


米国NP視察研修(フライトシミュレーション)


大学院生NP短期留学研修(シンガポール国立大学)


大学院生NP短期留学研修(シンガポール国立大学)


3つのポリシー(診療看護師(NP)コース)

高度実践看護師(診療看護師[NP])コースにおいては,看護学研究科のポリシーに加え,次のとおり独自のポリシーを設定しています。


入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

高度実践看護師(診療看護師[NP])ではクリティカルケア・プライマリケア領域において,患者の QOL 向上のために医師や多職種と連携・協働し,倫理的かつ科学的根拠に基づき高度な看護実践及び一定レベルの診療を自律して行うことができる診療看護師(NP)を育成することを目標としている。そのため,以下のような資質と経験を有する人材を求める。

  1. クリティカルケア・プライマリケア領域における知識と実践経験を有する者
  2. 診療看護師(NP)として,クリティカルケア・プライマリケア領域における看護の発展と役割拡大を目指す意思を有する者
  3. チーム医療において,多職種と協働できるコミュニケーション能力を有する者
  4. 文化や価値観などの多様性に寛容な心と謙虚な姿勢を有する者

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

クリティカルケア・プライマリケア領域における高度な看護実践能力を修得するために,以下の方針に基づき教育課程を編成する。

  1. 診療看護師(NP)養成教育課程基準に基づいた共通科目,専門科目(実習,課題研究を含む)で構成する。
  2. 共通科目では,看護理論,看護倫理,看護研究方法論をはじめとした看護系科目により,診療看護師(NP)の実践を探求する基礎的能力を修得する。
  3. 専門科目では,高度実践看護特論,チーム医療・看護管理特論,保健医療福祉システム特論,病態生理学特論,臨床薬理学特論,フィジカルアセスメント演習により,高度実践看護師に求められる知識と技術の基盤を学修する。また,疾病特論,臨床推論,呼吸器・循環器治療のための実践演習,ドレーン管理の実践演習,疾病と治療 カテーテル管理と創傷管理,疾病と治療 薬物療法Ⅰ,疾病と治療 薬物療法Ⅱ,人体構造演習により,診療看護師(NP)に求められる知識と技術を修得する。また,クリティカルケア特論,プライマリケア特論において専門領域に必要な知識と技術を修得する。
  4. 実習科目では,NP実習により,クリティカルケア及びプライマリケアを必要とする人々への高度な看護実践及び診療の実際を学ぶことを通し,診療看護師(NP)の役割を担うための実践力を養う。
  5. 課題研究では,クリティカルケア及びプライマリケア領域における課題に取り組むことを通し,基礎的な研究能力の育成を図る。
    これらの教育課程においては,厚生労働省看護師特定行為研修指定研修機関としての特定行為21区分38行為の研修を含む。

学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

クリティカルケア・プライマリケア領域における高度な看護実践並びに課題解決と看護の質向上を推進していくために,以下の能力を身につけたものに学位,看護師特定行為研修修了証,日本NP大学院協議会NP資格認定試験受験資格を授与する。

  1. 包括的健康アセスメント能力
  2. 医療処置管理の実践能力
  3. 熟練した看護の実践能力
  4. 看護管理能力
  5. チームワーク・協働能力
  6. 医療保健福祉の活用・開発能力
  7. 倫理的意思決定能力

出願資格等

 高度実践看護師(診療看護師[NP])コースに出願できるものは,下記の条件を満たし,募集要項に示した出願資格を有する者とします。

  • 医療機関における看護師としての実務経験を5年以上有する者
  • 修了時まで昼間の就学時間を確保できる者

 地域枠受験に出願する場合は,下記の条件を満たす者とします。

  • 愛知県内の医療関連施設に勤務する者で,所属施設長の推薦を得て,終了後は所属施設に勤務する者

詳細ついてはこちらをご確認ください。

奨学・給付制度

  1. 日本学生支援機構から奨学金を受けることができます。
  2. 高度実践看護師(診療看護師[NP])コースは,厚生労働大臣より,教育訓練給付金の専門実践教育訓練として指定を受けています。一定の条件を満たせば,2年間で最大112万円の給付が受けられます。
    ※詳細については,ハローワークのホームページをご覧ください。
  3. 高度実践看護師(診療看護師[NP])コース修了後に,愛知医科大学病院に診療看護師(NP)として業務に従事することを希望する学生については,奨学金を受けることができます。

<奨学金の月額等>
奨学金額
(月額)
貸与期間 貸与総額 返還免除まで
に要する期間

200,000円

24か月

4,800,000円

48か月

  ※1 奨学生の選考は,入学後に実施します。(4名程度を予定)
     2 次の場合は,奨学金を一括返還いただきます。
       ・ 課程修了しなかった場合
       ・ 課程修了後,愛知医科大学病院に就職しなかった場合
     3 愛知医科大学病院で勤務した月数に応じ,次により計算して得た額の返還債務を免除します。
           貸与を受けた額÷返還債務免除までに要する期間×勤務した期間

愛知医科大学病院NP部


愛知医科大学病院では,診療看護師(NP)が採用されてから7年が経過します。2022年4月からは,病院や地域のニーズに沿った看護実践を目指して,新たにNP部が発足しました。NP部では診療看護師(NP)の資格取得後,2年間の終了後研修プログラムを準備し,高度実践看護の実践能力向上に努めています。研修場所は,周術期医療・救急医療だけでなく内科・外科など様々であり,個々のキャリアデザインに沿った研修場所を選択することが可能です。NP部に所属する診療看護師(NP)は,医学と看護学を統合することで,患者・家族に最良の医療と看護を提供することを目指しています。


NP部 診療看護師(NP)

動画紹介

キーワード

診療看護師(NP),クリティカルケア,プライマリケア,看護師特定行為研修

関連リンク