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脳卒中センター

脳卒中センターは,この尾張東部を中心とする地域における脳卒中急性期医療をより実りのある医療としていくために,回復期リハビリテーション病院,療養型病院,そして在宅医療・介護施設との相互連携協力を積極的に行うことにより,急性期から回復期リハビリテーション,そして在宅あるいは慢性期医療への迅速かつ適正な患者さんの移動を実現して,治療に切れ目の無い地域完結型脳卒中診療を住民の皆さんに提供しています。

診療部門からのごあいさつ

部長 道勇 学 

部長 道勇 学

現代は高齢化社会を迎え,被保険者全体の過半数を代表的神経疾患である脳卒中,認知症,パーキンソン病が占める時代となり,神経病学の進歩とともに積極的な研究,治療が展開されつつあります。とりわけ脳卒中に関しては急性期医療の分野が目覚ましく注目されてきておりますが,未だ発展段階にあり,その確立に向けた早急な整備が全国的に迫られています。また昨今の医療行政の変革により医療供給の量から質,効率性を追求した医療組織/体制の構築への転化が求められており,日常診療に対して多大なる影響を及ぼしています。なかでも包括医療報酬制度の導入と,介護保険をはじめとする社会保障制度の変革による影響は決定的で,慢性期疾患患者さんに対する診療が医療と福祉を一つにした新たな概念で捉えるべきものとなって,その対応およびシステム整備が社会の大きなニーズとして要請されています。今や脳卒中診療の在り方そのものが問われており,大きな変革期を迎えているといっても過言ではありません。
脳卒中はチーム医療を必要とする典型的な疾患です。脳を侵し,中枢神経症候を呈する神経疾患でありながら,その本態は血管の病気であり,各種生活習慣病,メタボリックシンドロームと密接な因果関係を持っていることから,発症予防には循環器・代謝を中心とする医学的アプローチが重要です。そしてひとたび発症した時の窓口は救急医学,診断には神経症候学および放射線・核医学,治療は循環器学および血栓止血学,機能回復にリハビリテーション医学が不可欠です。従って脳卒中診療には神経病学を中心としつつ総合的な医療を展開することが肝要です。また脳卒中の患者さんは日常生活動作の障害を主徴とするため,他の疾患に比べて看護・介護・機能回復などのコメディカル領域へかかる比重が大変大きく,かかりつけ医の先生方,回復期・療養型施設,介護機関,地域社会や行政との連携も重要です。このような脳卒中の特色をもとに,その診療においては地域完結型脳卒中診療シームレスケアの実践,すなわち急性期医療と回復期リハビリテーション医療,慢性期医療を受け持つ病院を地域の中でそれぞれ役割分担して相互連携協力体制を作り,急性期病院から回復期リハビリテーション病院,そして在宅医療あるいは慢性期病院・介護施設への迅速かつ適正な患者さんの移動を実現して,治療に切れ目の無い脳卒中診療を地域住民の皆さんに提供することが強く望まれています。
愛知医科大学ではこれまでに培われた地域医療連携体制のもと,センター設立当初より脳卒中地域医療連携を活発化してきております。本学の実医療圏は長久手,尾張旭,瀬戸,日進を中心とする二次医療圏に加えて名古屋市東部,春日井東部,豊田北部にも及んでいます。かなり広域ですが,救急車・ドクターヘリで搬送される脳卒中患者さんの6割の方が,先進かつ専門治療である超急性期t-PA投与を行うための必須項目である,発症2時間以内(投与開始までは3時間以内)をクリア,またカテーテルを用いた経動脈的局所血栓溶解療法の適応が考慮可能な6時間以内では75%と,救急隊の方々の頑張りが,我々脳卒中センターにおける幅広い脳卒中急性期医療体制の構築を可能にしてくれています。このような骨太の脳卒中連携診療システムを基盤として,今後さらに発展的な脳卒中医療を地域の皆さんに提供できるよう,スタッフ一同頑張って行きたいと考えています。

主な対象疾患

  • 脳卒中(脳梗塞,脳出血,くも膜下出血)

診療・治療実績

患者数内訳(平成27年度)

外来患者数(一日平均) 84.8人
入院患者数(一日平均) 39.4人

※神経内科を含む

設備等

経頭蓋ドップラー超音波装置

経頭蓋ドップラー超音波装置 

頸動脈専用の超音波装置

頸動脈専用の超音波装置

高度な医療

高度な医療 

脳卒中センターでは,24時間体制で神経内科専門医による脳梗塞超急性期経静脈的血栓溶解療法(t-PA)及び患者さんの状態に応じて適切に集中治療室(ICU)ならびにハイケアユニット管理を行うとともに,脳神経外科との連携協力によりカテーテルによる経動脈的緊急血栓除去治療(IVR)も可能です。

専門外来

脳卒中は突発する病気ですので,突然,あるいは急に身体の動きやしゃべりがおかしくなった,など身体の異変に気付いたら,時間を問わず愛知医科大学病院受診して下さい。当院ではプライマリ医の迅速かつ適切なトリアージおよび検査を経て,専門医による脳卒中診断のもと,適確な治療を受けて頂くことが出来ます。また,慢性期あるいは普段の外来診察については,神経内科外来を受診して下さい。

脳卒中センターの意義

  • 脳卒中診療に特化した専任スタッフによる集約的医療の実践
  • バリアフリーの診療科連携による高度脳卒中医療の提供
  • メタ解析に基づく脳卒中診療の機能的標準化,効率化
  • 細分化,複雑化した医療政策への迅速かつ適切な対応
  • 脳卒中診療に関する地域医療連携体制の構築
  • 診療機能明確化による地域住民の脳卒中に対する理解度向上

チーム医療の体制図

地域完結型脳卒中医療連携体制の構築

キーワード

脳卒中,脳梗塞,脳出血,くも膜下出血,地域完結型脳卒中診療

医療連携について

脳卒中センターでは,公立陶生病院および近隣の回復期リハビリテーション病院ならびに慢性期維持病院と脳卒中診療に関する連携体制を強固に構築し(尾張東部脳卒中地域連携パス検討会議),急性期病院から回復期リハビリテーション病院,そして在宅医療あるいは慢性期病院・介護施設への迅速かつ適正な患者さんの移動を実現して,治療に切れ目の無い脳卒中診療を地域住民の皆さんに提供しています。

関連リンク

連絡先

TEL
外線 : 0561-62-3311(代表)
内線 : 23510 神経内科医局