整形外科

大学病院

理念

各分野それぞれの専門家を中心に班編成をし,診療・教育・研究の各領域において高いレベルの医療の提供,また各班の間および他科との連携により,複合的な治療を円滑に行うことで治療成績,QOLの向上に努めています。先駆的な治療においては,その適応を厳格に行い,成績,有効性,有害事象についての客観的な情報の蓄積と公開を重要な課題とし,地域に根ざした拠点病院を目指しています。

キーワード

各分野に専門家がいます

スタッフ

診療時間・外来担当一覧

診療内容

各種画像診断

整形外科疾患においては最重要な検査で,単純X線撮影をはじめ,断層撮影,CT,造影CT,MRI,造影MRI,エコー,腫瘍に対するAngiography,および各種シンチグラフィーなどにより,診断および病域の状態を把握します。

脊髄造影,椎間板造影,神経根造影ブロック

腰,下肢痛の原因をより詳しく調べると同時に,治療(ブロック療法)も行っています。

骨密度測定装置

現在,問題となっている骨粗鬆症に対し骨密度を測定し,骨粗鬆症の程度の把握や治療の効果判定の際に有用な検査です。

関節鏡

股,膝,肩,足関節などの関節内疾患に対して行われます。検査と治療を同時に行え,侵襲も少ない有用な検査です。

超音波による骨折治療

骨折後の遷延治癒や偽関節に対して,超音波刺激を用いた骨癒合を促進する治療を行っています。

CT監視下骨生検

CTを用いて,骨生検針を標的部位内に確実に進めて,標的組織を正確に採取し,病理組織診断をより確実にするものです。

軟部腫瘍針生検

軟部腫瘍に対して,局所麻酔下に,組織生検針を用いて生検を行い,病理組織診断を行う方法です。

診療実績

骨・軟部腫瘍班

主に良性から悪性まで種々の骨軟部に発生する原発性腫瘍を対象に治療を行っています。一般に原発性骨軟部悪性腫瘍を肉腫といい,その診断確定には病理医や放射線科医との協力のもと行い,小児骨腫瘍に代表される骨肉腫では小児科との連携により治療体制を整えています。肉腫に対する手術療法は腫瘍広範切除を基本とし,その上で患肢温存をはかるべく,骨欠損には人工関節や骨移植を,また靭帯・血管・神経・筋肉・皮膚など種々の再建を併用し優れた機能を獲得しています。症例によっては動注,静注での大量化学療法を行い,生命予後を向上させています。年間手術総数は80例です。

骨折外傷班

高度救命救急センターの併設により,ドクターヘリ搬送の多発外傷から一般外傷にいたるまで,すべての外傷骨折を扱っています。年間の手術総数は150例,内多発外傷は80例です。治療手技としては,一般的な整復固定術の他,近年注目されている低侵襲手技や関節鏡手技を取り入れた手術を行っています。感染症においては,我々独自のセメントビーズ充填術を開発し,これを人工関節感染,外傷後の術後感染などに行い良好な成績を得ています。

膝関節班

膝に関するすべての疾患を扱っています。中でも中高年の退行性変性による変形性膝関節症や半月板変性断裂,スポーツによる靱帯損傷,軟骨,半月板損傷が多いです。変形性膝関節症には生活習慣病に対する生活指導を行い,保存的治療を主体としているが,膝変形に基づく進行例にはO脚矯正を目的とする高位脛骨骨切り術,高度変形例には人工膝関節置換術を行い優れた成績をおさめています。十字靱帯損傷,半月板損傷には関節鏡を用いた最小侵襲手術を行っています。最近では関節内骨折に鏡視下整復固定術を導入し,術後合併症の低減を図っています。その他,下肢・足部では外反母趾をはじめとする有痛性疾患に対する治療,矯正手術の症例が多いです。

股関節班

変形性股関節症に対する外科的療法を,形態,病期および年齢を考慮して,寛骨臼回転骨切術および筋解離術,臼蓋形成術,大腿骨骨切術とこれらを併用した複合手術,そして人工股関節置換術を行い良好な長期成績を得ています。更に,1998年からは,今日では世界的に用いられている同種海綿骨を圧迫充填するimpaction bone grafting法を併用して,人工骨頭置換術,人工股関節置換術後の弛み(感染性と非感染性)に対し人工股関節再置換術を行い良好な成績を獲得しています。また大腿骨頭壊死症に対しては,杉岡式大腿骨頭回転骨切術を中心とした大腿骨骨切術を基本的な治療方針とし,標準的な治療成績を得ています。

脊椎脊髄班

後頭骨頸椎移行部,頸椎,胸椎,腰椎,骨盤までの脊椎・脊髄疾患,脊椎外傷を広く対象としています。疾患は頸椎では頸髄症,靱帯骨化症が多く,脊椎脊髄腫瘍なども治療しています。胸椎では脊椎破裂骨折,転移性腫瘍,骨粗鬆症性圧迫骨折後脊髄麻痺,腰椎では椎間板ヘルニア,腰部脊柱管狭窄症,脊椎すべり症などの手術を多数行っています。手術に際しては自己血輸血の準備をし,顕微鏡の使用,脊髄モニタリングなどにより正確で安全な手術を心掛けています。代表的な手術として,頚部の筋肉支持機構を温存した頚椎椎弓形成術(頚髄症や後縦靱帯骨化症に対し),後方進入椎体間固定術(PLIF) (脊椎すべり症などに対し),顕微鏡を使った低侵襲腰椎椎間板ヘルニア摘出術等があります。手術後の痛みについては麻酔科の協力によりフェンタニル(オピオイド鎮痛薬)を使用し,疼痛管理を行っています。年間手術総数は関連病院を含め約220例です。

手の外科班

三次救急の指定病院であるため,手指の切断をはじめとする重度外傷の搬入が多く,迅速に対処しうる体制を整えています。また一般外来においては,手根管症候群や肘部管症候群,舟状骨骨折等の疾患に対し,日帰りで手術を行うDay surgeryを積極的に行い,年間手術総数は約180例です。最近ではリウマチや外傷後の指関節変形による機能障害に対し,手指の人工関節や再建術を行っています。

人工関節班

人工関節置換術の年間手術総数は約120例で,その内訳は膝関節約80例,股関節約40例です。膝関節,股関節の中長期手術成績はいずれも良好で関節機能の回復はもちろんのこと,10年以上の経過においても90%以上の例が弛みを生じていません。手術適応に関しては原則として60歳以上の高齢者とし,若年者においては関節温存手術に努めていますが,関節リウマチ患者などにみられる関節機能の著しい障害に対しては年令を問わず,人工関節による機能再建を行っており,日常生活動作の改善を目的に積極的に行っています。

スポーツ上肢班

上肢スポーツ障害では,野球による投球肩・肘障害に重点を置いています。保存療法を原則とし,筋力訓練,ストレッチング,関節内・肩峰下滑液包内注射の他,ビデオによる投球フォームチェックを行い,問題のある場合はフォーム矯正も実施しています。90%以上の症例は保存療法のみで現場復帰でき,また小・中・高校生野球チームのスポーツ障害予防のための啓蒙活動も行っています。手術療法は,適応を厳密に絞り,低侵襲な鏡視下手術を第一選択としています。肩関節では鏡視下に肩関節内デブリードマン,肩峰下除圧術,関節唇修復術,関節制動術などを実施しています。肘関節では肘関節離断性骨軟骨炎に対する遊離体摘出術・骨釘固定術・骨軟骨移植術,内側側副靭帯損傷に対する靱帯再建術,尺骨神経障害に対する神経移行術を主に行っています。上肢関節障害に対する保存療法としては,四十肩,動揺肩,上腕骨外上顆炎などに対する理学療法や装具療法を実施しています。手術療法では,肩関節反復性前方脱臼に対するスーチャーアンカーを用いた鏡視下バンカート修復術,腱板損傷に対する鏡視下腱板修復術,関節リウマチによる肩・肘関節障害に対する鏡視下滑膜切除術や人工関節置換術などを主に実施しています。年間手術総数は,約60例です。肩・肘関節に精通したリハビリスタッフとの連携プレイを大切にしています。

スポーツ下肢班

膝関節外来と協力し主に足・膝関節を扱います。スポーツによる急性靱帯損傷や半月,軟骨損傷に対する外科的治療を手掛けています。前・後十字靱帯損傷は最新技術を導入した関節鏡視下再建術を行い,施設認可を得ています。半月板損傷に対する鏡視下縫合術,若年者のスポーツ障害,離断性骨軟骨炎,足関節靱帯損傷などは年齢に則した治療を行っています。いずれも併設する運動療育センターと協力し,スポーツレベルに合った復帰までの治療プログラムを作成しています。年間手総数は約120例です。

小児班

先天性股関節脱臼,内反足,斜頚,ペルテス病をはじめ軽度の骨・関節の異常による歩容異常などはばひろく対応しています。手術例は少数ですが保存療法に抵抗する例や程度の強い例に適宜行っています。

連絡先

TEL: 0561-62-3311 愛知医科大学・代表
内線:2734 外来受付時間(08:30 - 11:30) ※但し専門外来は予約制