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研究テーマ

小児神経

てんかん、急性脳炎・脳症を中心に小児神経疾患を幅広く診療・研究しています。しっかりとしたサポートのもと、若手が臨床の基礎から疾患研究の最先端まで貴重な経験を積めるよう力を合わせて働いています。

West症候群に対するACTH治療やビガバトリン投与、難治てんかんに対するケトン食療法などの専門治療に加えて、結節性硬化症に対するアフィニトール投与や脊髄性筋萎縮症に対するヌシネルセン髄腔内投与などの新規治療を積極的に取り入れています。

乳児期発症のてんかん、脳梁膨大部病変を有する軽症脳炎・脳症、急性弛緩性麻痺、早産児慢性ビリルビン脳症(核黄疸)などを対象とした研究を行ない、業績を出しています。

アレルギー

気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、花粉症、蕁麻疹など子どものアレルギー疾患を専門に診療しています。喘息やアトピー性皮膚炎では、皮下注射による生物学的製剤での治療も積極的に行っています。食物アレルギーでは、日帰り入院での食物抗原負荷試験を行った後、症状が出ない少量から食物抗原を摂取し、徐々に食べられるようにする免疫療法を行っています。

小児血液

下記の血液疾患と腫瘍性の疾患の診断・治療を行っています。

血液疾患:各種貧血・血小板減少症・凝固異常症・白血病・リンパ腫など

腫瘍性疾患:神経芽種、肝芽種、ウイルムス腫瘍、各種脳腫瘍、骨肉腫・横紋筋肉腫などの骨・軟部腫瘍、組織球増殖症、胚細胞性腫瘍、網膜芽種、血管腫など

特に白血病や悪性腫瘍などの小児がんに対して外科系診療科や放射線科と連携し、全国規模の臨床試験に参加して常に最新の治療研究をおこなっています。

また乳児血管腫については形成外科のレーザー治療と連携して、βブロッカー内服治療を行っています。

小児消化器

炎症性腸疾患や重症慢性便秘症、異物誤飲といった小児の消化器疾患を専門に診療を行います。小児科医師による上下部消化器内視鏡検査、重症慢性便秘症へのガストログラフィン注腸、24時間pHモニタリングなどの検査が施行可能です。

時には小児科だけでなく消化管内科、小児外科医師と連携することでより高度な診療を提供しています。

重症慢性便秘の患児を対象にガストログラフィン注腸による便塊除去術を行なっております。また小児科医による小児消化管内視鏡検査も実施しております。

小児腎

急性腎障害や慢性腎臓病の診断、治療.管理を行っております。「胎児診断にて腎尿路の異常を指摘された」「検尿にて異常を指摘された」「尿の色がおかしい」「排尿や夜尿の問題がある」「高血圧と言われた」「腎機能が悪いといわれた」「腹膜透析をしている」「小児の腎移植に関して」等の相談を扱っております。

小児内分泌

入院患者さんは年間90-100名、外来患者さんは年間400-450名です。身長が低い、子どもの糖尿病、甲状腺の病気、そのほか下垂体や副腎、性腺疾患の診療を行っています。性腺疾患は、非常に専門性の高い手術が必要なため名古屋市立大学小児泌尿器科と連携して治療にあたっています。日本内分泌学会認定教育施設(小児科)となっており、専門医を受験するために必要な研修を受けることが可能です。

特殊検査と治療

MCT8異常症遺伝子検査、reverse T3測定、スピンラザ、ストレンジック(低フォスファターゼ症治療薬)、ファブラザイム or アガルシダーゼ ベータBS(ファブリ病)

小児循環器

小児にみられる心臓疾患は、取り扱う病気の種類や治療方法が成人とは大きく異なります。したがって、小児心疾患の治療に際しては小児の特徴を把握した専門的な知識が必要です。

たとえば、小児先天性心疾患の多くには外科的治療を必要とするが、どのような症例に、いつ、どのような手術を行なうのかについての判断には高度の専門的な知識と経験を必要としますし、手術後には小児の特徴を充分に考慮した管理が要求されます。

また、心疾患をもつ子どもといえども、可能な限りの運動を許可することが健全な心身の発達上必要ですが、許可すべき運動強度や頻度、運動時間などの設定については、運動生理学や子どもの特性に関する高度の専門的知識を必要とします。

遺伝子解析

良性乳児てんかんにおけるPRRT2遺伝子解析

良性乳児てんかん(benign infantile epilepsy)は、おもに1歳未満に発症し、熱がない時にけいれん発作を短期間に繰り返すことを特徴とするてんかんです。多くは2歳ごろにはけいれん発作が消失します。また、一部の患者様では、思春期ごろに発作性運動誘発性ジスキネジア(paroxysmal kinesigenic dyskinesia)という不随意運動を認めることがあります。

臨床的に乳児良性てんかんと診断された症例のうち、半数程度にPRRT2という遺伝子に変異が見つかるとされています。代表的なc.649dupCの場所の変異以外に、愛知医科大学では遺伝子の翻訳領域に対するシークエンス解析を行い、病的な変異の有無を調べています。

可逆性脳梁膨大部病変を有する軽症脳炎・脳症(MERS)のMYRF遺伝子解析

可逆性脳梁膨大部病変を有する軽症脳炎・脳症(MERS)は、小児において発熱と異常な言動、意識障害、けいれんなどで発症し、頭部MRI検査で左右の脳をつなぐ脳梁の部分に一時的に異常信号を認めた後、多くは10日以内に後遺症なく回復する経過をたどる、脳炎・脳症の一つです。

このMERSを繰り返す場合(反復例)、ご家族で同様の症状の方がいる場合(家族例)について、脳神経細胞を維持する働きをもつタンパクの一つを作る、MYRF遺伝子の検査を行っています。

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