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漏斗胸の治療

  • 漏斗胸とは?
    胸板(むないた)の真ん中に凹みがある胸のことです。
    肋骨や肋軟骨の成長に問題がある場合に生じると言われています。
    1000人に1人の割合で発生すると言われ、約30%が家族内発生と言われています。

           
  • 症状と手術適応とは?
    漏斗胸に伴い心肺機能に重大な異常をきたすのはごくまれです。
    また、胸の凹みによって気管支が押されて狭くなりやすいため、風邪をひきやすいケースなども報告されています。
    ただ、このような身体的な症状をきたすのは一部のケースであり、ほとんどの方が見た目が気になるとのことで来院されます。
    女児の場合、漏斗胸を放置したままで成長すると乳房の大きさに左右差が生じることがあるとされており、乳房発達が始まる前での手術をおすすめしております。

  • 当院で行う手術法(Nuss法)とは?
    【1回目の手術(バー挿入)】
    切開は左右胸部(脇の下あたり)にそれぞれ3-5㎝の横切りの切開です。
    この切開からペクタスバーという金属のバーを挿入します。
    この金属のバーは大きなUの字型をしているので、胸の凹みに沿って(バーを下に凸にした状態で)、胸腔鏡で観察しながら慎重に胸骨の裏側を通します。
    バーを通し終えたら、下に凸のバーを上に凸になるよう、180度回転させ、へこんでいた胸骨を持ち上げます。左右の切開を丁寧に縫って手術終了です。
    入院は通常1-2週間です。
      

    【バー留置時の運動制限】
    バーは3年(最低2年)留置します。
    バーの周囲組織が固まるまで術後1-2ヶ月は鉄棒やマット運動などは制限しています。
    通常のランニングや軽い水泳程度は問題ありません。
    運動制限が全くなくなるのは術後4ヶ月です。
    体育などの授業も参加することは可能です。

    【2回目の手術(バー抜去)】
    1回目の手術時の左右の切開を利用して、バーを慎重に抜きます。

           
              手術前                手術後


          
              手術前                手術後

  • 手術はいつ行うの?
    1回目の手術は小学校就学前~小学校低学年頃がベストだと言われています。(体格に応じて個人差はあります。)これより前だと肋間が狭く、バーを通すのが難しくなります。
    また、これより遅い時期になると、骨が硬くなり、バーで矯正するのが難しくなります。
    大人になってからの手術では骨が硬いため、骨が持ち上がらず、凹みがきちんと改善できなかったり、バー抜去後に後戻りしてしまうこともあります。

  • 手術の合併症は?
    Nuss法は手術侵襲が少ない方法と言われていますが、ごくまれに心臓大血管損傷など重篤な合併症を引き起こすとこもあります。また、術後に肺が膨らみにくくなる(無気肺になる)ケースもあります。

                



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