肺がんの検査はどんなものがあるのだろう?

肺がんの検査はどんなものがあるのだろう?

細胞診検査と組織検査があります。細胞診検査は喀痰のなかにがん細胞があるか否かを検査し,組織検査は気管支内視鏡検査などで肺のごく一部を採取し検査します。

喀痰細胞診検査

喀痰とは“タン”のことです。早朝起床後の喀痰を調べます。血液が混じった喀痰(血タン)は,肺がんを疑うひとつの目安です。採取した喀痰をスライドガラスに塗ります。それから細胞を見やすくするために色素(パパニコロウ染色)で染め,がん細胞があるか否かを顕微鏡で観察し,診断します。 この検査において,重要なことは,喀痰が肺から採取されたかということです。また,1回の検査ではがん細胞を見つける率(陽性率)が低く,3日以上連続して検査することで検出率が上がります。

食道内圧測定器

気管支内視鏡検査

肺がんの多くは気管支から発生するので,肺がんを疑った場合,気管支内視鏡検査を行います。細長いファイバースコープを使って,肺・気管支内の病変を見つけ,病理学的に診断します。 採取された病変部の組織を2~3ミクロン(1ミクロンは1000分の1mm)の薄さに切って,スライドガラスに載せます。この状態では細胞を見ることができないため,色素(ヘマトキシリン・エオジン染色)で染色をします。そして,顕微鏡で組織を観察して,診断します。 組織検査は,検査結果が出るまでに2~3日かかります。 また,気管支内視鏡検査には細胞診検査も行われます。 病変部をブラシなどでこすり細胞を取り,スライドガラスに塗り,染めて検査します。