本看護学研究科では、看護学の基盤となる基礎看護学分野(看護管理学、感染看護学)と実践看護学分野(母子看護学、救急・災害看護学、成人・慢性看護学、急性・重症患者看護学、精神看護学、老年看護学、地域看護学)の2分野を設置し、看護実践者の研究能力の向上、教育・管理に貢献できる看護職者の質的向上をめざした教育を行うことを目指している。
⑴ 共通科目
共通科目として、基礎看護学分野・実践看護学分野の専門的看護の学習をする前に、看護研究方法論を3科目(研究の総論、質的研究、量的研究)設け、「看護管理論」、「看護教育論」、「看護研究方法論」、「看護政策論」、「コンサルテーション論」や大学院研究科開学時から看護の将来を見据え、グローバルな視点で活躍できる看護職者を育てるための国際性に重点を置いて「国際看護学」を配置し、高度看護実践力の育成と国際性を視野においた英語実践力の強化を目指したカリキュラムとなっている。
また、看護の高度な専門的能力を有する看護職者を育成するため、看護の専門的かつ実践の基盤となる科目や看護学の研究的志向に関する科目を配置しており、看護実践の方法論と知識を体系的に学ぶことを基本的な考えとしている。さらに、本研究科では、研究の初学者が多いことから、量的・質的研究を学習できるカリキュラムを取り入れることで看護研究に力を入れ、かつ丁寧に学習するような構成となっている。
⑵ 専門科目
共通科目を履修後、基礎看護学分野と実践看護学分野ごとに学習を展開する構成で専門科目が位置付けられている。
特論では、各分野の概論や特有の内容をオムニバス形式にて展開するとともに、日本における当該領域の専門家による講義を実施し、学習を深める配置をしている。そして、各分野ごとに、文献のクリティークなどを取り入れ、学生自らが学ぶという姿勢を大切にしながら進行する方式をとっている。
また、演習では、専門職者としての知識を得るため、当該領域に特化した内容を学習するような構成となっている。
⑶ 専門看護師教育課程(CNSコース)
感染看護学領域と急性・重症患者看護学領域では、専門看護師教育課程を併設して高度実践看護師の育成を行っている。
○ 感染症看護
「感染症看護」では、感染症看護の諸概念と微生物学・薬理学・疫学を基盤として、高度な感染症患者への看護実践、感染管理、教育、研究、相談・調整、倫理の実践能力を育成する事を目指し、理論と実践を重視した講義、演習、実習科目を配置している。
実習は、愛知医科大学病院をはじめ、東海や関東地区の主要な病院において、CNSの実践モデルとなる高度な看護実践を展開している指導者から学ぶ事ができるようにしている。
○ 急性・重症患者看護
「急性・重症患者看護」では、生命の危機的状況にある対象への高度看護実践の基盤となる代謝病態生理学、フィジカルアセスメント・鑑別判断、薬理学を含む集中治療管理の知識と技術を修得、看護の諸概念を枠組みとした総合的看護実践モデルに活用して、CNSの役割・機能遂行のための高度看護実践力の育成を目指した講義、演習、実習科目を配置している。
実習は、愛知医科大学病院をはじめ、東海や近畿地区の主要な病院において、CNS等の実践モデルの指導下に役割と機能を修得する目的で実施している。
⑷ 特別講義
特別講義では、各領域の専門性をさらに高めるために各分野の専門家(学外講師)によるトピックスを学際的な視点で展開している。このため、看護の展望や看護の探求心、知的好奇心を育成するとともに、看護専門職者としての意識の改革、看護に対する関心への動機付けをねらい、特別講義を1年に数回開講している。
⑸ 国内外の大学との交流
○ 国際性
米国のケース・ウェスタン・リザーブ大学との連携による講義・実習を計画し、質の高い看護実践ならびに国際性を培うカリキュラムを設置している。
特に、急性・重症患者看護学領域では、毎年、ケース・ウエスタン・リザーブ大学の教員を招聘して短期研修による講義・演習を開催している。
○ 国内における交流
感染看護学領域では、他の看護系大学大学院との協力などによる講義、演習を行っている。
⑹ 修士論文・課題研究
各領域の知識、技術の集大成としての研究を課している。看護学諸領域の発展のため、様々な課題を解決し、看護実践現場で活かせる研究あるいは研究者としての始まりである研究への取り組みを、個別的かつ丁寧に指導し、本研究科における論文作成が将来の看護に活用できるような指導体制を取っている。
⑺ 教員体制
本研究科における指導体制は、少人数で個別的な指導を行うことを旨としている。このため、主査をはじめ2名の副査による研究指導により、初学者であっても確実に(修士・課題研究)研究のプロセスを学習しつつ、論文を完成させることのできる体制をとっている。