愛知医科大学病院 卒後臨床研修センター

〒480-1195 愛知県長久手市岩作雁又1番地1
TEL・FAX: 0561-63-1673

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初期臨床研修医募集

救命救急科 卒後臨床研修プログラム

1 指導医(H30.6.1現在)

(1)研修教育指導責任者
   武山直志(教授,部長,副院長)/救命救急科/高度救命救急センター
   加納秀記(教授(特任),部長,卒後臨床研修センター副センター長)/救急診療部
(2)卒後臨床研修センター教員
   富野敦稔(講師)
(3)厚生労働省監督・臨床研修指導医養成講習会受講者数
   9名
(4)臨床経験7年以上の医師数 ※(1)~(3)を含む人数
   11名

2 一般目標(GIO)

 愛知県内の救命救急センターのうち,当院は県内唯一の高度救命救急センターに指定されています。救命救急科は,3次救急を中心とした救急医療と集中治療の両部門の役割を担っています。年間6000台余りの救急搬送患者の治療は、専門各科と緊密な協力体制下で行っています。また,12床の集中治療室(EICU)はClosed ICU方式を採用しており、救急車による搬入患者を対象に、救命救急科スタッフが、重症患者管理を行っています。集中治療管理の基本である呼吸,循環,代謝・栄養,感染管理等は、救命救急科スタッフの判断で行われています。
 初療室においては、重症度に関わらず救急搬送された全ての救急患者の初期診療を指導者の下で行うことにより,救急医学に関する知識と技術を基礎から身につけることを目標とします。そして,このような経験を通して,いかなる局面においても最善の治療が行える能力が身につきます。交代勤務制を採用している救命救急科・救急診療部での研修は過重労働にならないよう十分に配慮しています。
 臨床経験の積み重ねに加え,標準化教育コース(ICLS,ACLS,JPTEC,JATEC,MCLS等)の受講ならびにインストラクター資格取得を推進しており,救急医療に関わる幅広い知識と技術を獲得できます。将来,集治療専門医を目指すために最適であることは言うまでもありませんが,総合診療や地域医療を目指す場合に,医師としてプライマリーケア能力を磨くためにも最適です。

(1)一般教育目標(GIO)
[1] 救急初期診療を学ぶ
 さまざまな症候を主訴に救急車で来院する軽症から重症までの救急初期診療を行い,系統的な修練を積むことにより,将来どの診療科をめざすにしろ、医師にとって必須の知識と技術を修得する。
[2] 重傷患者管理を学ぶ
 医師は常に患者の急変や重症化に遭遇する可能性がある。このような場合に備えて、エビデンスに基づいた重症患者管理の基礎を身につけておくことは重要である。特に生命維持というべき呼吸・循環管理の対症療法や支持療法は当然として,病態の本質を捉えて根本的な治療に繋げることができる洞察力を修得する。
[3] 病院前救急医療や災害医療を学ぶ
 現場で医療を開始する病院前救護は、ドクターヘリ、ドクターカーを体験することにより修得する。救急隊の活動の質を担保するメディカルコントロール制度は、救急隊からの通報を受けることや,ワークステーションや検証会への参加を通じて修得する。

3 個別行動目標(SBOs)

[1] 救急初期診療を学ぶ
A 症候に関する到達目標
 GIO:症候に応じた適切な対応ができる。
 SBO:次の症候を有する患者に対し,医療面接,身体診察,検査の選択と検査結果の解釈,鑑別診断,応急処置と治療,disposition(処遇の決定)のうち,必要なものを取捨選択して正確かつ迅速に実施できる。
 * 二つ以上の症候の並列は,and/or の意味である。
  (1) 心停止,呼吸停止
  (2) ショック
  (3) 意識障害
  (4) 痙攣
  (5) 頭痛
  (6) 失神
  (7) めまい,ふらつき
  (8) 麻痺,脱力,痺れ:一過性のものを含む
  (9) 言動がおかしい
  (10) 胸痛,胸内苦悶
  (11) 呼吸困難,喘鳴
  (12) 動悸
  (13) 咳、痰
  (14) 喀血
  (15) 腹痛
  (16) 吐下血
  (17) 下痢,嘔吐
  (18) 便秘,腹部膨満
  (19) 背部痛
  (20) 尿閉,無尿
  (21) 血尿
  (22) 不正出血
  (23) 関節痛
  (24) 咽頭痛
  (25) 歯痛
  (26) 耳痛
  (27) 鼻出血
  (28) 眼痛,眼異物感
  (29) 眼脂,結膜充血
  (30) 視力低下
  (31) 皮疹,掻痒
  (32) 悪寒,発熱
  (33) 倦怠感

B 検査に関する到達目標
 GIO:救急患者の診療を確実に行なうために,各種検査を適正に利用できる。
 SBO:[1] 下記の検査を,適切な症例に対して適切な方法でオーダーし,その結果を症例に即して解釈できる。
 [2] 画像検査では禁忌と造影剤の副作用を理解し,読影ができる。
 [3] 検体検査では検体を自ら採取でき,検体の保存法を説明できる。
 [4] 超音波検査,12 誘導心電図,血液ガス分析,Co-oximeter による測定,尿検査および迅速診断キットによる感染症検査を自ら施行できる。
  (1) 単純エックス線撮影 身体各部
  (2) CT 脳(単純)
    顔面(単純)
    脊椎(単純)
    胸部(単純,造影)
    腹部(単純,造影)
    骨盤(単純,造影)
  (3) MRI 脳(単純)
    脊髄(単純)
  (4) 超音波検査 心臓および大血管
    腹部
    婦人科領域
  (5) 12 誘導心電図
  (6) 血液検査一般 血球計算
    生化学
    凝固機能
    その他
  (7) 血液ガス分析
  (8) Co-oximeter による測定
  (9) 尿検査 一般
    沈渣
  (10) 細菌検査 血液培養
     喀痰検査(結核菌検査を含む)
     その他
  (11) 穿刺液の検査 髄液
     関節液
     その他
  (12) 迅速診断キットによる感染症検査
     インフルエンザ
     溶連菌
     RS ウイルス
     ロタウイルス
     その他

C 領域ごとの到達目標
【各領域に共通の目標】
 GIO:初療室 での診療を遂行するために,臨床医学の関連各領域について正確な知識・技術を身につける。
 SBO:[1] 経験すべき疾患の到達目標
 a. 次の疾患の疫学,病因,病態生理,症状,診断,治療,経過について説明できる。慢性疾患については概要でよい。
 b. 次の疾患でER を訪れる救急患者の初期診療ができる。
 [2] 修得すべき技能の到達目標
 次の技能を確実に修得し,ER における診療に活用できる。
 [3] 必要な知識の到達目標
 次の知識を身につけ,初療室における判断に適用することができる。
  1)神経領域
  2)循環器領域
  3)呼吸器領域
  4)腹部および消化器領域
  5)腎・尿路領域
  6)代謝・内分泌領域
  7)血液・免疫領域
  8)感染症領域
  9)外傷と熱傷
  10)中毒
  11)小児疾患領域
  12)産婦人科領域
  13)麻酔科領域
  14)運動器領域
  15)眼球および眼球付属器領域
  16)耳鼻咽喉領域
  17)歯牙および口腔領域
  18)皮膚領域
  19)精神領域
  20)外因性急性病態(外傷,熱傷,中毒を除く)

D 管理運営の到達目標
 1.患者の満足度を考慮し,その向上に努めることができる。
 2.診療上および管理上の過誤を低減できる。
 3.プロフェッショナリズム(死への対処,倫理,生涯学習を含めた職業的態度)を涵養できる。
 4.患者とその家族等,同僚医師,他職種医療従事者,救急隊員,行政関係者等とのコミュニケーション能力を向上させ,良好な人間関係を構築できる。
 5.医療事故と医療過誤に適切に対処できる。

E その他の到達目標
 1.地域,国,およびいくつかの外国の救急医療体制を理解し,それぞれの長所,短所を考察することができる。
 2.災害医療を理解し,平時の準備に参画するとともに,災害発生時には医療チームの一員として行動できる。
 3.メディカルコントロールを理解し,地域における自らの役割を果たすことができる。
 4.教育訓練コースの到達目標
 1)初期研修プログラムの期間中に,ICLS(Immediate Cardiac Life Support)のプロバイダ資格を取得する。
5.研究活動の到達目標
 1)初期研修プログラムの期間中に,少なくとも1 回の救急・集中治療医学に関する科内発表を行う。
 2)初期研修プログラムの期間中に,少なくとも1回の救急・集中治療医学に関する学会発表を行う。

4 方略(LS)

[1] 初療室およびEICUでの診療
初療室およびEICUにおいて救急科専門医の指導下に診療を行う。
[2] カンファレンス
定期的に開催されるカンファレンスで知識を習得する。症例カンファレンス(死亡,誤診,合併症,連携不備やクレーム,教育的症例)のほかに,救急医学に関わる話題,EBM,研究紹介,他
部署との合同カンファレンスなどを行い,初期研修医にも発表の機会を与える。
[3] 教育活動への参加
救急医は臨床教師とならざるを得ない。このため,初期研修医を積極的に教育業務に参加させることは重要である。初療室および救命救急センターでの学生,初期期研修医(後輩)への教育,カンファレンスの運営,各種教育訓練コースへの参加,コメディカルや一般市民への教育などがある。
[4] ミニレクチャー
体系的な知識の習得目的で,症例を体験した後などに必要に応じて関連領域のミニレクチャーを行う。

5 評価(EV)

研修到達度評価表(チェックリスト)を記入することにより経験した症例や手技が一覧できるようにする。

6 週間スケジュール(モデルケ-ス)

  7:30~8:30 8:30~12:00 13:00~17:15 17:15~  
  カンファランス
初療室/EICU
初療室/EICU 勉強会等/ ER/ICU  
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症例検討会(隔週) カンファランス
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