ナキウサギ (pika) 学名Ochotona


ナキウサギは,体重200g前後の小型のウサギで、耳は小さく丸く、後肢が通常のウサギのように 大きくなく、尾は痕跡的で、外から見えない。 兎形目、ナキウサギ科,ナキウサギ属に分類され、カイウサギ属やノウサギ属(ウサギ科)に比し 系統発生学的に古いと考えられている。 北アメリカのロッキー山脈,アラスカ,アジア大陸のシベリア,旧満洲地方,アルタイ・テンシャン 山脈,ヒマラヤやチベット高原などの高山や寒冷地に棲息し,高地順化・寒冷順化モデル動物とし て注目されている。日本では,北海道大雪山系に生息しているが,近年の開発によりその生息域が 脅かされている。 また,氷河期以来,現在と変わらぬ形態を保っているため“生きた化石”とも呼ばれる。

ダウリナキウサギ(Ochotona daurica)の繁殖に成功(2004年3月)


アフガンナキウサギ(Ochotona rufescens rufescens 大きいサイズの写真はこちら

成体仔体 40日齢 140g
長崎大学熱帯医学研究所にて撮影(1986年6月)


ダウリナキウサギ(Ochotona daurica 大きいサイズの写真はこちら

モンゴルの冬は零下20度にも達する。ナキウサギと同じように地面に巣穴(トンネル)を掘り、 生活するタルバガン(英名マーモット,リス科)は冬眠するのに対して、ナキウサギは巣穴の中に 草をたくわえ、冬眠せずに冬を越す。

2003年7月にモンゴル国立大学生物学部との共同で、ウランバートル近郊にてダウリナキウサギを捕獲し、日本へ持ち帰り飼育。2004年春、繁殖に成功した(共同研究者:実験動物中央研究所 松崎哲也、斉藤宗雄)。
♀ 120g 生後60日
愛知医大にて撮影(2004.5.13)
♀ 120g 生後60日
愛知医大にて撮影(2004.5.13)

モンゴル国立大学生物学研究所にて撮影モンゴル国立大学生物学研究所にて撮影ダウリナキウサギの仔体
ウランバートルから南へ約40kmのボグド山山麓にて撮影
(1995.7.31)(1994.7.25)(1995.8.2)


エゾナキウサギ(Ochotona hyperborea yesoensis 大きいサイズの写真はこちら

成体成体、尾部に冬毛が残存岩上で鳴き声を発する成体
仔体
駒止湖付近のガレ場にて撮影(1999.7.18)


クチグロナキウサギ(Ochotona curzoniae 大きいサイズの写真はこちら

ファイル(Mpeg1形式 352 * 240)が大きいのでご注意

動画1(草原を動き回る3匹のナキウサギ)(8秒, 1.5MB)
動画2(3匹のナキウサギその2)(20秒, 3.5MB)
動画3(2匹のナキウサギ)(27秒, 4.7MB)
動画4(草を食べるナキウサギズームアップ)(26秒, 4.5MB)
動画5(草を食べるナキウサギ)(7秒,1.3MB)
動画6(後肢で顔を掻く)(19秒,3.3MB)
1家族を形成する4個体成体(左写真の1個体)
中国青海省瑪沁県の草原(標高約4000m)にて撮影(2000.8.19)


ナキウサギシンポジウム 第76回日本生理学会大会(1999. 3. 28-30, 長崎)

「ナキウサギの生理学的特性:高地・寒冷適応モデル動物としての実験動物化をめざして」

1. ナキウサギの生理・生態 松本孝朗(愛知医大第2生理)
2. ナキウサギの高地順応特性 酒井秋男(信州大学医学部加齢適応センター)
3. ナキウサギの寒冷適応と紫外線防御特性 大渡 伸、楊 果杰、小坂光男(長崎大学熱帯医学研究所)
4. 実験動物としての開発:ナキウサギの繁殖生理 松崎哲也、田谷順子(国立精神神経センター)
5. 実験動物としての開発:実験動物としてのナキウサギの開発研究 斎藤宗雄(財:実験動物中央研究所)


ナキウサギ関連リンク


ナキウサギの生理学に関する我々の業績

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