しみの治療

老人性色素斑

 しみの治療のために病院を訪れる人のうち、もっとも多いのが老人性色素斑です。老化による表皮の異常で、メラニンが増殖しているために、その部分が茶色く見えるものです。「老人性」とはいえ、20歳代から現れる人もいますが、10歳代から現れることはありません。30歳代から次第に多くなり、60歳代ではほとんどすべての人に、何らかの形でみられます。紫外線にあたることが発症原因ですので、日光にあたることが多い顔や手の甲に多く発生します。

 

Qスイッチルビーレーザー (9平方センチ:8500円)

 Qスイッチ・ルビーレーザーはメラニン色素によく吸収される694nmの波長の光を約1億分の1秒という超短時間に照射するものです。メラニン色素を持つ細胞だけを選択的に破壊することができます。周辺組織にはほとんど熱影響を及ぼさないので、傷跡は残りません。

  治療予定部位に痲酔のテープを1時間以上貼ってから、レーザーを照射します。

 

レーザー治療後の注意

 レーザーを照射したところは、じくじくするので1日2回洗顔後に軟膏を塗ってください。治療後1〜3日でかさぶたができますので、軟膏はもう必要ありません。かさぶたを無理矢理らないことが大切です。かさぶたの上からファンデーションを塗っても構いません。

 510日後にはかさぶたが自然に取れるので、その後は化粧できます。サンスクリーンクリームとファンデーションなどで紫外線避けるようにしてください。

 

一過性の色素沈着

 かさぶたが取れたときには、赤みが残っています。1〜2週間で赤みが取れると、徐々に茶色くなってきます。これは炎症後色素沈着で、しみの再発ではありません。色素沈着の程度には個人差があり、色素沈着の程度がひどいとレーザー治療前より、かえって色が濃くなることがあります。色素沈着は数カ月、なかには年ほど続くことがあるものの、自然に消失するので、心配する必要はありません。

 

レーザーの再照射

 通常は、1回の照射で高い効果が得られます。レーザー治療後半年経ち、炎症後色素沈着が消えても、まだ目立つ色が残っている場合には、もう一度レーザー治療を行う必要があります。

 

ハイドロキノン軟膏(リンデロン含有) (10g:530円)

 ハイドロキノンは、メラニンを分解する効果があり肌の色を白くます。使用し始めた時から強い刺激感や発赤があったり、2週間をすぎても刺激感が残ったりした場合は、薬の使用を中止しなければなりません。

 

トランサミン(1ヶ月:3520円)・ビタミンC(1ヶ月:1050円)内服

 トランサミン(止血剤)とビタミンCは体内でメラニンが産生されるのを抑制する作用があります。2〜3ヶ月内服を続けているとメラニンの量が減少し、皮膚のしみも薄くなってきます。

 

その他のしみ

 しみは、肝斑、太田母斑、炎症後色素沈着、色素性母斑のこともあります。

 肝斑は女性の顔に多くできる左右対称の茶褐色のしみです。原因は不明ですが、女性ホルモンが影響しているのではないかといわれています。肝斑にはレーザー治療は効きません。

 太田母斑は青あざの代表的なものです。一般的に生後間もなくか思春期に現れますが、中高年になってから発症することもあります。太田母斑の場合には約5〜10回のレーザー治療が必要です。