輸血について

自己血輸血について教えて下さい。

輸血用血液製剤には同種血と自己血があり,自己血輸血は同種血(日赤血・献血由来)輸血により発症する可能性がある合併症(感作,感染,輸血後GVHDなど)を回避するために行われます。自己血輸血には,貯血式,希釈式,回収式の3種類がありますが,一般に自己血輸血といえば貯血式自己血輸血を指します。なお,希釈式,回収式については直接麻酔医が適応を判断します。自己血輸血は,輸血部などの十分な管理の下で行われれば,最も安全な輸血ということが出来,当院においても積極的に実施されています。但し,自己血輸血には一定の条件(必要な量の自己血を貯める時間的な余裕がある,貧血が無いなど)が必要であり,患者さん個々人の条件も異なるため,自己血輸血の可能性など詳しくは主治医にお尋ね下さい。

自己血輸血の種類

貯血式自己血輸血

手術前(外来通院あるいは入院後)に患者さん自身の血液を採血・保管しておき,手術時に使用する方法です。予定された手術では一定の条件を満たせば採用可能ですが,残念ながら緊急手術では対応できません。

希釈式自己血輸血

手術室で麻酔後に患者さんの血液を採取し,採取した血液を代用血漿などで補います。これにより,循環している血液を希釈状態にして手術を行い,手術終了直後に採取しておいた血液を返血する方法です。希釈状態で手術を行うため,実質的な出血量を少なくすることが出来ます。

回収式自己血輸血

手術室で手術中・術後に出血した血液を回収し,専用機器を用いて洗浄後に返血する方法です。緊急手術にも対応できますが,腸管の手術などには適しません。なお,この方法は,大量出血が予想される手術に限定されます。