献血した血液はどのようにして病院で使われるのですか?

献血した血液はどのようにして病院で使われるのですか?

皆さんに献血していただいた血液は,血液センターで肝炎ウイルスやエイズウイルスなどの感染を予防するための検査(血液中のウイルス抗体検査や,より高感度なウイルス核酸増幅検査(NAT)など)を行い,陰性のものだけを原料にして,輸血用血液製剤(※1)と血漿分画製剤(※2)に加工され病院で使用されます。

※1輸血用血液製剤
献血された血液をそのまま使用する全血製剤(現在はほとんど使用されません)と赤血球,血小板,血漿成分に分け,製造される成分製剤があります。成分製剤は,手術時の出血や貧血には赤血球製剤を,血小板減少時には血小板製剤を輸血するなど,必要な成分のみをおぎなう目的で使用されます。

※2血漿分画製剤
献血された血液から血球を除いた血漿を多人数分プールし,アルブミン,免疫グロブリン,凝固因子などの成分に分け(分画)作製されます。血漿分画製剤には,アルブミン製剤,免疫グロブリン製剤,凝固因子製剤などがあり,それぞれ,低アルブミン血症,重症感染症,血友病などの患者さんに使用されます。