切らない口腔がん治療

動注カテーテル挿入・ポート留置術

動注カテーテル挿入・ポート留置術

頭頸部悪性腫瘍全国登録(2011)で口腔がんは全体の約3割を占め,舌がんはその半分以上と言われて発生頻度の高い疾患です。頭頸部癌診療ガイドライン2013では,手術療法が第一選択となっています。しかし,口腔は食べること・飲むこと・顔貌を司る大事な器官であり,患者様にとって手術療法はとても怖い存在であることは確かです。
当院歯科口腔外科では、手術療法を選択しない口腔がん治療,すなわち「切らない口腔がん治療」として,動脈注入化学放射線治療を行っています。 (倫理委員会承認番号 2015-H007)
方法は外頸動脈の終枝の浅側頭動脈から,舌動脈,顔面動脈や顎動脈などの栄養動脈にカテーテルを挿入し,そこから抗がん剤を投与および放射線治療を行います。この治療法は頭頸部癌診療ガイドラインの推奨グレードでは,「診療で利用・実践することを考慮してよい」とされております。
口腔がんと診断され,手術が恐くて逃げ出す前に,一度,当院歯科口腔外科にご相談下さい。

舌がんの治療前後
舌がん、頸部リンパ節転移のち